札幌に次ぐ人口を有する北海道第二の都市、旭川。北海道じゅうの食材が集まるだけでなく、ソウルフードが多く存在する。食欲の秋、この食の宝庫を訪ねた。
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パリッ、プリッ、旭川っ子のソウルフード
もくもくと店外に煙のあがる一角。旭川の中心地にあるレトロな小路、「5・7小路ふらりーと」の入り口に店を構えている「焼鳥専門ぎんねこ」だ。
1950年創業のこちらでは旭川のソウルフードである、若鶏の手羽も含む半身焼きの「新子焼き」が味わえると聞き、訪れた。北海道伊達産の若鶏の半身を炭火でじっくりと焼くこと約30分。焼きあがった鶏肉を、醤油ベースのタレ壺にドボンと沈めてでき上がり。皮に歯を当てた瞬間、パリッ。そして、肉汁がじゅわり。プリプリした食感が口中を刺激し、箸が止まらない。それにしても、なぜ新子焼きという名前なのだろう。
「魚のコハダの幼魚がシンコと呼ばれていることに由来し、若鶏を新子と呼んだそうです」と教えてくれたのは、この店の三代目である久保竜弥さん。
戦後、食糧事情の悪いなか生まれたごちそうで、今でも旭川の人々の舌を楽しませている。「大人になって初めて、旭川以外では見かけないグルメだと知りました」と笑顔で話す久保さん。今ではふるさと納税の返礼品としても人気だという。
焼鳥専門ぎんねこ
電話:0166-22-4604
URL:www.ginneko.co.jp
ホルモンの概念を変える鮮度と旨味
旭川だけで通じるグルメはほかにも存在する。「ホルモン焼きといえば、塩味」と教えてくれたのは「炭火ホルモン きくち家」の店主、菊地良和さんだ。旭川は明治以降、養豚業が盛んな土地であり、鮮度のよい豚の内臓が食べられていたという。内臓特有のクセや臭みを除く役目もあるタレが、旭川では必要ないということだ。
こちらの塩ホルモンは、朝じめの旭川産豚の内臓を、4種の調味料を配合したオリジナル調合塩で揉み込んで提供。「こりこり(胃袋)」と「やわらか(直腸)」を炭火で焼いていただいた。
ダイレクトに舌に伝わる旨味はもちろん、歯応えのある食感がなんともいえず美味しい。旭川っ子の菊地さんも、旭川以外ではホルモン焼きはタレで食べるのが一般的と、大人になってから知って驚いたという。
炭火ホルモン きくち家
電話:0166-23-0295
URL:www.facebook.com/sumibihorumon.kikuchiya/
伝統と革新をカタチにする米のしずく
道央に位置する旭川は、食材の宝庫。農業、畜産、酪農が盛んであることに加え、北海道じゅうの食材が集まり地方に向かう拠点でもあるため、オホーツク海、日本海、太平洋で獲れた新鮮な海産物も集まる。醤油蔵や味噌蔵もあり、口に入るものはすべてまかなえるといわれるほど。そんな旭川の自慢の味に、日本酒もある。
海外にもファンの多い日本酒蔵「男山」は、1887年に旭川で創業。1968年に江戸時代に人気を誇った、男山を継承した。
大雪山の伏流水から生まれる淡麗辛口は、1977年に「男山 純米大吟醸」が日本酒として初のモンドセレクション金賞に。さらに伝統に甘えることなく、元禄時代の酒造りを再現した復古酒や、道産米100%使用に挑戦するなど、時代に合わせた酒造りに挑んでいる。
男山
電話:0166-47-7080
URL:www.otokoyama.com
男山が伝統を受け継ぎつつ進化する酒蔵なら、「国士無双」を代表銘柄とする1899年創業の「髙砂酒造」は、イノベーションを繰り返す酒蔵だ。
辛口嗜好になった時代の変化をいち早く捉え、淡麗辛口の「国士無双」を発売。道外や海外にも販路を広げた。現在、道産米使用率90%を誇る。また2012年に誕生した「農家の酒」は、地元密着の日本酒。旭川市民とともに田植え、稲刈り、製品化作業を行っているという。
さらに、高精米が尊ばれるなか、最近では低精米の銘柄を販売するなど、日本酒好きを喜ばせている。
旭川トーヨーホテル「八島」の総料理長の武田智之さんによれば、男山は天ぷらに、国士無双は脂ののった焼き魚にぴったりとのこと。三つの海から集まる海の幸とともに、旭川が誇る名酒を味わいたい。
髙砂酒造
電話:0166-23-2251
URL:takasagoshuzo.com
心ゆさぶる唯一無二の一杯
寒さ厳しい北海道といえばラーメンも外せない。魚介や豚骨、鶏ガラを組み合わせ醤油味スープにラードが浮かぶのが旭川流。ラーメンの会・旭川副会長の藤田奈々子さんが代表の「らーめんや天金」へ。
豚骨と少量の鶏ガラのダブルスープと、旭川産醤油の返し、ラードの三位一体の旨味に感動していると「うちは塩も美味しいのよ」と藤田さん。それだけで旭川を旅する理由になる魅力的な情報だ。
食材の質がよく、料理人の技術も確かだからこそ、この地に足を運ばなければ口にできない味が多くあるのだろう。北の食都、旭川。次は、どんな料理に出合えるのか、今から楽しみである。
らーめんや 天金
電話:0166-27-9525
URL:www.tenkin-asahikawa.jp
「あさひかわ秋旅クーポン」で旭川をもっと楽しもう!
今回ご紹介した店舗を含む、旭川市内約70店舗で使うことができる「あさひか
わ秋旅クーポン」。ジャルパックのダイナミックパッケージなら、2,000円分のクーポンを1,100円でお申し込みいただけます(旭川市内宿泊者に限る)。絶品グルメを楽しめる飲食店はもちろん、旭川の自然や文化を感じることができる体験メニューにも使用可能。「あさひかわ秋旅クーポン」を使って、いつもとはひと味違う旭川の秋をおトクに満喫してみませんか。
申し込み方法は、Webサイトをご確認ください。
旭川市が市制施行100年を迎えました
1922年8月1日に旭川市が誕生してから、100年を迎えました。新たな100年
に向け、記念事業を実施しています。ぜひこの機会にご参加ください。
旭川市市制施行100年記念事業野外ダンスフェス
「旭川100フェス in スタルヒンスタジアム」
サテライトステージ:10月15日(土)11:00~17:00 @旭川駅前広場
メインステージ:10月16日(日)11:30~18:30 @スタルヒン球場
そのほかのイベントなど、最新情報はWebサイトをご確認ください。
【公式】旭川市市制施行100年特設ページ|みんながわくわくする旭川へ