旭川 北の食都、美味の饗宴【PR】

文/山田やすよ 撮影/富貴塚悠太

札幌に次ぐ人口を有する北海道第二の都市、旭川。北海道じゅうの食材が集まるだけでなく、ソウルフードが多く存在する。食欲の秋、この食の宝庫を訪ねた。

 

パリッ、プリッ、旭川っ子のソウルフード

もくもくと店外に煙のあがる一角。旭川の中心地にあるレトロな小路、「5・7小路ふらりーと」の入り口に店を構えている「焼鳥専門ぎんねこ」だ。

 

▲夜になると賑わいが増す。

 
1950年創業のこちらでは旭川のソウルフードである、若鶏の手羽も含む半身焼きの「新子焼き」が味わえると聞き、訪れた。北海道伊達産の若鶏の半身を炭火でじっくりと焼くこと約30分。焼きあがった鶏肉を、醤油ベースのタレ壺にドボンと沈めてでき上がり。皮に歯を当てた瞬間、パリッ。そして、肉汁がじゅわり。プリプリした食感が口中を刺激し、箸が止まらない。それにしても、なぜ新子焼きという名前なのだろう。

 

▲左/新子焼き。男山とコラボした日本酒「ちどり串」は、店でしか飲めない。焼鳥のタレの味と合う。右/店主の久保さん。

 
「魚のコハダの幼魚がシンコと呼ばれていることに由来し、若鶏を新子と呼んだそうです」と教えてくれたのは、この店の三代目である久保竜弥さん。

 
戦後、食糧事情の悪いなか生まれたごちそうで、今でも旭川の人々の舌を楽しませている。「大人になって初めて、旭川以外では見かけないグルメだと知りました」と笑顔で話す久保さん。今ではふるさと納税の返礼品としても人気だという。

 

▲豚肩ロースの一枚肉を焼いた「ちゃっぷ焼き」も美味。

 

焼鳥専門ぎんねこ
電話:0166-22-4604
URL:www.ginneko.co.jp

 

ホルモンの概念を変える鮮度と旨味

旭川だけで通じるグルメはほかにも存在する。「ホルモン焼きといえば、塩味」と教えてくれたのは「炭火ホルモン きくち家」の店主、菊地良和さんだ。旭川は明治以降、養豚業が盛んな土地であり、鮮度のよい豚の内臓が食べられていたという。内臓特有のクセや臭みを除く役目もあるタレが、旭川では必要ないということだ。

 

 
こちらの塩ホルモンは、朝じめの旭川産豚の内臓を、4種の調味料を配合したオリジナル調合塩で揉み込んで提供。「こりこり(胃袋)」と「やわらか(直腸)」を炭火で焼いていただいた。

 

▲左/「週に何回も楽しんでほしい」と店主の菊地さん。右/その日仕入れた、旭川産の新鮮かつ無冷凍の、豚の内臓を使用。ヒゾウやタケノコ(大動脈)などの希少部位も。

 
ダイレクトに舌に伝わる旨味はもちろん、歯応えのある食感がなんともいえず美味しい。旭川っ子の菊地さんも、旭川以外ではホルモン焼きはタレで食べるのが一般的と、大人になってから知って驚いたという。

 

炭火ホルモン きくち家
電話:0166-23-0295
URL:www.facebook.com/sumibihorumon.kikuchiya/

 

伝統と革新をカタチにする米のしずく

道央に位置する旭川は、食材の宝庫。農業、畜産、酪農が盛んであることに加え、北海道じゅうの食材が集まり地方に向かう拠点でもあるため、オホーツク海、日本海、太平洋で獲れた新鮮な海産物も集まる。醤油蔵や味噌蔵もあり、口に入るものはすべてまかなえるといわれるほど。そんな旭川の自慢の味に、日本酒もある。

 

▲男山を代表する「男山 純米大吟醸」。揚げ物にもよく合う。

 
海外にもファンの多い日本酒蔵「男山」は、1887年に旭川で創業。1968年に江戸時代に人気を誇った、男山を継承した。

 

▲「男山」の酒蔵の敷地内には自由に仕込水がくめる場所があり、多くの地元の人の姿が。さらに「男山酒造り資料舘」では、仕込み時期に一部の作業を見学できる。毎年2月第2日曜は、酒蔵開放日。無料で造りたての酒が味わえる。

 
大雪山の伏流水から生まれる淡麗辛口は、1977年に「男山 純米大吟醸」が日本酒として初のモンドセレクション金賞に。さらに伝統に甘えることなく、元禄時代の酒造りを再現した復古酒や、道産米100%使用に挑戦するなど、時代に合わせた酒造りに挑んでいる。

 

男山
電話:0166-47-7080
URL:www.otokoyama.com

 
男山が伝統を受け継ぎつつ進化する酒蔵なら、「国士無双」を代表銘柄とする1899年創業の「髙砂酒造」は、イノベーションを繰り返す酒蔵だ。

 

▲「髙砂酒造」では、道内のフルーツを使った梅酒(一番右)なども人気だ。

 
辛口嗜好になった時代の変化をいち早く捉え、淡麗辛口の「国士無双」を発売。道外や海外にも販路を広げた。現在、道産米使用率90%を誇る。また2012年に誕生した「農家の酒」は、地元密着の日本酒。旭川市民とともに田植え、稲刈り、製品化作業を行っているという。

 
さらに、高精米が尊ばれるなか、最近では低精米の銘柄を販売するなど、日本酒好きを喜ばせている。

 

▲旭山動物園の動物たちが描かれたワンカップ酒はお土産にぴったり。

 

▲ようかんやディップなど、酒かすを有効利用した商品も多く揃う「髙砂酒造」。

 
旭川トーヨーホテル「八島」の総料理長の武田智之さんによれば、男山は天ぷらに、国士無双は脂ののった焼き魚にぴったりとのこと。三つの海から集まる海の幸とともに、旭川が誇る名酒を味わいたい。

 

髙砂酒造
電話:0166-23-2251
URL:takasagoshuzo.com

 

心ゆさぶる唯一無二の一杯

寒さ厳しい北海道といえばラーメンも外せない。魚介や豚骨、鶏ガラを組み合わせ醤油味スープにラードが浮かぶのが旭川流。ラーメンの会・旭川副会長の藤田奈々子さんが代表の「らーめんや天金」へ。

 

▲割烹料理店を経営していた祖父が作った味を今に伝えるラーメン。表面に油膜を作るラードが、スープに独特の旨味を加えている。

 
豚骨と少量の鶏ガラのダブルスープと、旭川産醤油の返し、ラードの三位一体の旨味に感動していると「うちは塩も美味しいのよ」と藤田さん。それだけで旭川を旅する理由になる魅力的な情報だ。

 

▲4条通の4条店のほかに、あさひかわラーメン村店がある。

 
食材の質がよく、料理人の技術も確かだからこそ、この地に足を運ばなければ口にできない味が多くあるのだろう。北の食都、旭川。次は、どんな料理に出合えるのか、今から楽しみである。

 

らーめんや 天金
電話:0166-27-9525
URL:www.tenkin-asahikawa.jp

 

「あさひかわ秋旅クーポン」で旭川をもっと楽しもう!

今回ご紹介した店舗を含む、旭川市内約70店舗で使うことができる「あさひか
わ秋旅クーポン」。ジャルパックのダイナミックパッケージなら、2,000円分のクーポンを1,100円でお申し込みいただけます(旭川市内宿泊者に限る)。絶品グルメを楽しめる飲食店はもちろん、旭川の自然や文化を感じることができる体験メニューにも使用可能。「あさひかわ秋旅クーポン」を使って、いつもとはひと味違う旭川の秋をおトクに満喫してみませんか。

 
申し込み方法は、Webサイトをご確認ください。

JALパック|あさひかわ旅秋クーポン

 

旭川市が市制施行100年を迎えました

1922年8月1日に旭川市が誕生してから、100年を迎えました。新たな100年
に向け、記念事業を実施しています。ぜひこの機会にご参加ください。

 

旭川市市制施行100年記念事業野外ダンスフェス
「旭川100フェス in スタルヒンスタジアム」

サテライトステージ:10月15日(土)11:00~17:00 @旭川駅前広場
メインステージ:10月16日(日)11:30~18:30 @スタルヒン球場

 
そのほかのイベントなど、最新情報はWebサイトをご確認ください。

【公式】旭川市市制施行100年特設ページ|みんながわくわくする旭川へ

 
 

EDITORS RECOMMEND~編集部のおすすめ~

キーワードで記事を探す