旅への扉

ジンベエザメが泳ぐ沖縄の海へ 沖縄美ら海水族館

文/吉原徹 撮影/永禮賢

沖縄美ら海水族館 水族館から見える海

 
海洋博公園内に立つ「沖縄美(ちゅ)ら海(うみ)水族館」の魅力は、沖縄の海を“まるごと”体感できることにある。約570種1万1,000点の海の生き物を展示するという同館に足を踏み入れると、まずは圧倒的なスケールに驚かされる。

 
例えば入り口近くにある「サンゴの海」は、屋根のない水槽に沖縄の強烈な日差しが直接降り注ぐ構造。水量300tの水槽には、目の前の海から汲み上げられた新鮮な海水が絶え間なく供給されており、約70種類450群体ものサンゴが生息。2002年の開館以来成長を続けているサンゴも多く、生命力に溢れた造礁サンゴは、沖縄の海とひとつながりになっているかのような美しさだ。

 
沖縄美ら海水族館 「サンゴの海」

▲「サンゴの海」

 
さらに館内を進むと、同館の目玉となる水量7500tの巨大水槽「黒潮の海」が現れる。深さ10m、幅35m、奥行き27mの水槽にジンベエザメやナンヨウマンタをはじめとする約70種6,500点の生き物が展示されており、視界一面の青の世界を魚たちが群泳する光景に、思わず心が躍ってしまう。

 
沖縄美ら海水族館 「黒潮の海」

▲「黒潮の海」を泳ぐジンベエザメ。「黒潮の海」では1日3回給餌が行われている。9時半にはマンタ、15時と17時にはジンベエザメが餌を食べる様子を観察できる。

 
沖縄美ら海水族館 「黒潮の海」

▲「黒潮の海」を悠々と泳ぐナンヨウマンタ。同館では世界で初めてナンヨウマンタの複数飼育と繁殖に成功している。

 
同館のジンベエザメやナンヨウマンタの飼育実績は世界でも有数だが、「世界最大級の水槽であること」に加え、「定期的に血液検査やエコー検査などの、健康診断を行っていること」など、飼育には並々ならぬ情熱を傾ける。

 
さらに1階に広がる深海エリアでは、世界初展示となるオニキホウボウやハマダイなどの珍しい生き物を展示。また、水族館の周辺エリアには「ウミガメ館」や「オキちゃん劇場」などの見所も多数。沖縄の豊かな海の世界を、1日かけて散歩するつもりで訪れたい水族館だ。

 
沖縄美ら海水族館 「ウミガメ館」

▲「ウミガメ館」

 
沖縄美ら海水族館 「マナティー館」

▲「マナティー館」。*施設工事のため11月頃まで利用不可。

 

沖縄美ら海水族館
住所:沖縄県国頭郡本部町石川424
アクセス:那覇空港から車で約2時間
営業時間:Webサイトを要確認
休日:12月の第1水とその翌日(木)
URL:http://churaumi.okinawa/

 
Photo: 国営沖縄記念公園(海洋博公園)

 

(SKYWARD2020年8月号掲載)
※記載の情報は2020年8月現在のものであり、実際の情報とは異なる場合がございます。掲載された内容による損害等については、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
※最新の運航状況はJAL Webサイトをご確認ください。

 

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