目次
伊豆で楽しむ海の幸、山の幸、絶景スポット巡り
静岡県東部に位置し、相模灘と駿河湾を分ける伊豆半島は、豊かな自然と美食の宝庫だ。海と山に囲まれた半島は、東伊豆、南伊豆、西伊豆、中伊豆の4つのエリアに分かれている。四季を通じて温暖な気候に恵まれ、訪れる人々を魅了し続けている。轟音に心洗われる浄蓮の滝、伊豆を代表する味覚・金目鯛の煮つけが絶品の店、スリルと絶景が楽しめる城ヶ崎海岸のつり橋、歴史と格式を感じるクラシックホテル、そして地元の味が詰まったお土産品。これらを巡り、伊豆の自然と食、そして文化を堪能しよう。
清流が育む絶品!生わさびに舌鼓
まずは伊豆の名所、浄蓮の滝へ。深い森に抱かれた高さ約25m、幅約7mの滝が玄武岩の崖を白く染め、周りには天然記念物のハイコモチシダが群生し、自然の神秘を感じさせる。
「日本の滝100選」に数えられるこの名瀑の周辺では、天城国際鱒釣場でマス釣りが楽しめ、渓流沿いには伊豆名物のわさび田が広がる。その浄蓮の滝の入り口にある「浄蓮の滝観光センター」では、採れたてのわさびを使ったさまざまな名物料理を味わうことができるのだ。
伊豆天城名物のわさび丼は、湧水で育ったわさび本来の味を堪能できる逸品。温かいご飯の上に、カツオ節とアジ節をたっぷりかけて、生わさびをのせてから、醤油を回しかける。すりたての生わさびならではの爽やかな辛みと意外な甘さがたまらない。わさびを主役に据えたこの料理は、伊豆市を訪れたら必ず試すべき郷土の味。さらに、40年以上の歴史を持つ名物「わさびソフトクリーム」は、冷たいソフトクリームの甘みと、鼻をツンとさせるわさびの風味が独特の味わいを生み出している。
伊豆といえば、海に囲まれた立地で、海の幸を思い浮かべる人も多いだろう。意外にも、この地では山の幸も豊富だ。猪や鹿を使った料理も多彩で、海の幸だけでなく、山の恵みも堪能できる。
浄蓮の滝観光センター 食 買物
住所:静岡県伊豆市湯ヶ島892-14
電話:0558-85-1125
URL:https://www.j-taki.com/
至極の金目鯛料理を堪能
国道136号線沿いにある「伊豆の味 おか田」は、約40年の歴史を持つ伊豆の名店。もともとは地元向けの定食店だったが、今では金目鯛料理で名を馳せている。看板料理の金目鯛の煮付けは、来店客の4人に1人が注文する人気ぶり。1.5~2kgの大きいサイズの脂ののった金目鯛を使い、「漁場煮」という地元漁師のまかない料理の調理法を取り入れ、水を一切使わず調味料のみで炊いている。口の中にいれた途端、ほっくりとやわらかい金目鯛の身から染み出る、濃いめの甘辛い汁が絶妙。ついついご飯が止まらなくなる。
煮つけの他、刺し身や塩焼きなど金目鯛のメニューは6種類ほど。他にも海鮮丼や伊勢海老の天ぷらといった、伊豆の海の幸を堪能できるメニューが豊富だ。店主の岡田正司さんは「伊豆の食材を大切にしながら、遊び心のある料理を提供し続けたい」と意気込む。160人収容できる広々とした店内は、ダイビングや海水浴を楽しむ観光客でいつも賑わう。夏は予約不可だが、下田を訪れたらぜひ立ち寄りたい一軒だ。
伊豆の味 おか田 食
住所:静岡県賀茂郡南伊豆町湊307-1
電話:0558-62-1006
URL:http://www.izu-okada.co.jp/
断崖絶壁の絶景スリルを味わう
城ヶ崎海岸の象徴ともいえる門脇つり橋は、訪れる人を圧倒する絶景スポット。全長約48m、海面からの高さ約23mに架かる「海のつり橋」は、荒波に削られた海蝕洞を跨ぐ。橋を渡れば、断崖絶壁のスリルが同時に味わえる絶景が眼前に広がる。近くには白亜の門脇埼灯台がそびえ、1960年から海の安全を見守り続けている。
もうひとつのつり橋までの散策路は、自然の地形を活かした歩きやすい城ヶ崎ピクニカルコースだ。全長約6kmの城ヶ崎自然研究路コースは、海洋公園から八幡野港まで続く。その道中に長さ約60m、高さ約18mの橋立つり橋というつり橋も登場。城ヶ崎海岸を訪れるなら、このふたつのつり橋は外せない。自然の厳しさと美しさが融合した、まさに絶景中の絶景だ。
城ヶ崎海岸(門脇つり橋・橋立つり橋) 自然
住所:門脇吊橋 静岡県伊東市富戸/橋立吊橋 静岡県伊東市八幡野
電話:0557-37-6105(伊東市観光案内所)
URL:https://itospa.com/spot/detail_54002.html
名門ホテルで富士を望む極上リゾート体験
大倉財閥2代目総帥 大倉喜七郎により建てられた川奈ホテルは、1936年の開業以来、歴史を重ねた建物が醸し出す重厚感、格式高いサービスで多くの著名人や政財界の要人を魅了してきた。1954年には、大女優であるマリリン・モンローと元大リーグの大スター、ジョー・ディマジオが新婚旅行で宿泊し、その際ルームサービスで2度もオーダーしたという「オムライス 川奈ホテル特製デミグラスソース」は、今も人気メニューのひとつである。
ホテルの魅力は、世界的に有名なふたつのゴルフコースにもある。日本ゴルフ協会創設者のひとりである大谷光明設計により1928年に完成した、海の絶景をバックにプレーが楽しめる大島コース。数々の名コースの設計で名を馳せたイギリスのC.H.アリソン設計で、1936年に完成した富士コースだ。共にバンカーとホールが自然の地形を活かして巧みに造られていて、特に富士コースは美しいレイアウトながらも、背丈ほどある「アリソンバンカー」をはじめとする難易度の高さから、東洋一難しいコースともいわれている。
近年では、地元の人々をはじめ、幅広い人たちに親しんでもらうため、さまざまな体験プログラムを企画。通常は宿泊者しかプレーできない富士コースを開放して、芝生で遊んでもらうイベントや、マウンテンバイク乗り入れイベント、親子でのスナッグゴルフ体験など、ゴルフ以外の新しい楽しみ方も期間限定で提供している。川奈ホテルのアシスタントマネージャー・清水貴英さんは「川奈ホテルにより親しみをもってもらえれば」と話す。
川奈ホテル 自然 体験
住所:静岡県伊東市川奈1459
電話:0557-45-1111
URL:https://www.princehotels.co.jp/kawana/
伊東の新名物「さばラー油」
伊東の海の恵みを凝縮した「さばラー油」は、地元の味を手軽に楽しめる逸品だ。新鮮なサバの旨味と、ピリッとした辛さが絶妙なハーモニーを奏でる。伊東港で水揚げされた新鮮なサバを使用。そのため、魚の生臭さは一切なく、サバ本来の濃厚な味わいが楽しめる。ご飯にのせれば即席の贅沢丼に、パスタに絡めれば和風アレンジの一品に変身する。
いとう漁業協同組合と、かずさや観光物産が手がける「さばラー油」は、地元の魚食文化を守り、新しい形で発信するという、地元の人々の努力の結晶だ。
常温保存が可能なため、旅のお供や非常食としても重宝する。開けた瞬間に広がる香りは、伊東の海を思い起こさせるだろう。一度食べれば、その魅力にハマること間違いなし。伊豆の味を、ぜひ自宅で楽しんでみては。
いとう漁業協同組合
住所:静岡県伊東市新井1-1-18
電話:0557-37-3181
URL:http://www.soitoshigyokyo.jf-net.ne.jp/
珍味のアウトレット・お弁当のお店 マルカ(かずさや観光物産直営店)
住所:静岡県伊東市宇佐美1859-1 やまふじビル1F
電話:080-8255-0609
URL:https://shop.kazusaya-kanko.com(かずさや観光物産通販サイト)
自然と美食の宝庫を巡る感動の旅
伊豆半島は、豊かな自然と美食の宝庫として、訪れる人々を魅了し続けている。清流が育む絶品わさび、金目鯛の至極の味わい、断崖絶壁の絶景、歴史ある名門ホテル、そして新たな名物まで、伊豆は多彩な魅力に溢れている。今回紹介したスポットを参考に、ぜひ伊豆半島の旅に出かけてみてはいかがだろう。
※掲載施設の情報は変更されていることがあります。お訪ねの際はあらかじめご確認ください。
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