岐阜県高山市奥飛驒温泉郷平湯にある平湯大滝。国道から車で1分の駐車場から約10分歩くと、落差64m、幅6mの豊富な水量の滝に到着する。渓流沿いのせせらぎの遊歩道を野鳥の囀(さえず)りを聴きながら進むと、滝の轟音が次第に大きくなってくる。
シラカバなどの新緑の落葉広葉樹と常緑の針葉樹のコントラストが美しい。霧のベールに包まれた滝飛沫(しぶき)の瀑布が眼前に広がり、シャクナゲの花が彩りを添える滝風景に癒やされた。
中部山岳国立公園
北アルプス一帯を占める、日本が誇る山岳公園。後立山連峰、立山連峰、穂高連峰、乗鞍岳など標高3,000m級の山々がそびえ、切り立った岩壁、夏まで残る雪渓、溶岩台地、高山植物の花畑といった風趣に富む景観や珍しい動物・鳥類が、多くの登山客を魅了している。平湯大滝近くの平湯温泉を含む奥飛驒温泉郷は、日本有数の温泉湧出量と露天風呂数を誇る人気スポット。
DATA|国立公園指定日:昭和9(1934)年12月4日
面積:74,323ha
地域:新潟県、富山県、長野県、岐阜県
環境省 日本の国立公園Webサイト
今月の一景へのアクセス
松本空港から平湯大滝…国道158号線を利用し、車で約1時間30分。
または松本空港から松本バスターミナル…空港連絡バスで約30分。松本バスターミナルから平湯温泉バス停…約1時間30分。平湯温泉バス停から平湯大滝…徒歩約30分。
森田敏隆
もりた としたか/風景写真家。1946年、大阪府生まれ。国立公園の四季折々の絶景、棚田や桜などの日本の原風景を50年以上にわたり撮影し続け、80冊の写真集を発表している。
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