日本で初めて世界農業遺産に認定された「能登の里山里海」。昔ながらの農林漁法を受け継ぎ、自然と調和しながら営まれてきた暮らし、四季折々の美しい景観は、能登を愛する人々によって、守られてきた。


▲出典:能登半島広域観光協会(URL)
JALは2024年の能登半島地震や奥能登豪雨で被害を受けた能登地域の復興を応援しており、地域の皆さまと共に歩む取り組みのひとつとして2025年12月からの国際線機内食で、能登半島の魅力溢れるメニューをご提供している。
目次
能登出身シェフによる機内食の実現へ
メニューの監修をいただいたのは、石川県七尾市出身の2人のシェフ。能登半島地震により被災し再建復興に向け活動中のレストラン「一本杉 川嶋」の川嶋亨さんと「レストラン ブロッサム」の黒川恭平さんだ。

▲35歳以下で競う料理人のコンペティション「RED U-35」で好成績を収めた(左)黒川シェフと(右)川嶋シェフ。
川嶋シェフと黒川シェフに監修を依頼した胸中について、日本航空ソリューション営業本部・小川 直希が語る。
「能登に何度も足を運んでいくうちに、復興は、人の手によって行われていることに気付きました。そこで、復興を支える『人』にフォーカスし、その方々の思いとともに機内食をお届けできないかと、メニュー監修を石川県七尾市の2人のシェフにお願いしたんです。メニューが完成し、名称を決める会議では『能登』を頭に置くことに強くこだわりました。また、アラカルトメニューでは、『能登牛』をご提供できるように尽力しました」

▲ 羽田空港内のJALロイヤルケータリングにて開催された機内食の試食会では、川嶋シェフ、黒川シェフがメニューについて説明。(左下)ソリューション営業本部・小川。
試食会では川嶋シェフ、黒川シェフをはじめ、日本航空からは商品・サービス開発部客室サービスオペレーション室機内食オペレーショングループ、ソリューション営業推進部地域活性化推進グループ各担当者が出席。機内食という特殊な環境での再現性には、細部まで議論が行われた。
「機内は地上とはまったく異なる環境となるため、ヒートアップによってパスタやご飯が固くなりぱさぱさしたり、風味が飛んでしまうといった課題が山積していました。それらを一つ一つ解決していくには、温める温度と時間を何度も調整するなど気が遠くなるような作業が伴いましたが、『能登の思いをお届けしたい』という気持ちは皆一緒でしたので、納得できるまで再現性を追求しました」(小川)
そうして完成したのが、和食と洋食のふたつのメニュー。川嶋シェフが監修した和食は、「能登『一本杉 川嶋』流 肉じゃが ゴボウおかか御飯」だ。

▲プレミアムエコノミークラス、エコノミークラスで提供される機内食の和食メニュー、「能登『一本杉 川嶋』流 肉じゃが ゴボウおかか御飯」。
「皆さまご存じの肉じゃがを、川嶋流に再構築しました。ご飯にはゴボウとかつおぶしで風味付けをしているので、口の中で旨味が爆発しますよ」と川嶋シェフ。
川嶋シェフのアイデアが詰まった肉じゃがは、機内でしか食べることができない進化版だ。
「肉、ご飯、野菜の上に出汁を効かせたジャガイモのソースをかけて食べていただく料理です。これらを一緒に食べることで、おいしさの相乗効果になるんです」

▲川嶋シェフは、大阪と京都の日本料理の名店で腕を磨いた後、生まれ故郷にUターンし和倉温泉の旅館で料理長を歴任して独立。
「能登は景色がとてもよくて、それは植物や魚、食べ物といった自然も豊かな土地であるからだと思っています。古文書によると、約6000年前から能登には人が暮らしていたのではないかといわれていますが、それだけ食文化の歴史がある土地であり、学ぶことができるのはとても楽しいですね」(川嶋シェフ)
対して洋食は、「レストラン ブロッサム」黒川シェフが監修した「能登のいしりを使ったエビと貝柱のクリームパスタ」。魚介の旨味が凝縮された一皿だ。

▲黒川シェフ監修、「能登のいしりを使ったエビと貝柱のクリームパスタ」。
「能登では厳しい冬を乗り越えるため、保存食として昔から根付いている発酵文化があります。その調味料のひとつが『いしり』。料理に旨味とコクをもたらしてくれるのですが、イカを使ったいしりは、能登だけなんです」と黒川シェフ。

▲パリ、京都で研鑽を積み、七尾で父親が30年以上築いた看板を受け継いだ黒川シェフ。
エビやホタテを殻ごといためてソースを作り、そこにいしりを加えるとさらにおいしくなり、風味豊かなパスタが出来上がる。これぞ能登ならではの味わいだ。
アラカルトメニューには「能登牛」のすき焼きが登場!
国際線ファーストクラス・ビジネスクラスでは、アラカルトメニューに「能登牛のすき焼きとご飯 温度たまご添え」が登場。震災の影響で「能登牛」の入手が非常に困難となり、一時はメニュー化を諦めないといけない状況に追い込まれたが、それでも日本航空ソリューション営業本部の面々は諦めることなく、支店や空港関係者と共に力を結集して奔走。協力していただける業者に巡り合い、実現に至ったのだ。


▲国際線ファーストクラス・ビジネスクラスのアラカルトメニュー「能登牛のすき焼きとご飯 温度たまご添え」。
能登の機内食メニューのご提供は、2026年2月28日まで。この機会にぜひ、機内食を通じて、能登の食の魅力を堪能してはいかがだろう。
ラウンジでは大隅半島のうなぎに舌鼓
JALの国際線ファーストクラスラウンジでは、2025年12月に期間限定で鹿児島県大隅(おおすみ)半島産のうなぎをご提供し、大盛況のうちに終了した。日本有数の鰻の養殖地、鹿児島の食の魅力を国内外の多くの方に知っていただきたいと、日本航空と鹿児島でうなぎの養殖・加工を行っている山田水産のタッグにより実現に至った。


▲(上)ラウンジでは「山田のうなぎ白焼」を使った握りをご提供。(下)JALふるさとアンバサダー鹿児島地区担当の山本。
▲(左)ラウンジでは「山田のうなぎ白焼」を使った握りをご提供。(右)JALふるさとアンバサダー鹿児島地区担当の山本。
「普段はうなぎの蒲焼をいただくことが多いですが、今回ラウンジでご提供している白焼も大変美味でした。握りはお塩に付けていただくことでうなぎの味がさらに引き立ちましたね」
とJALふるさとアンバサダー鹿児島地区担当の山本麻美。
稚魚から出荷まで抗生物質・合成抗菌剤を一切使わない「無薬養鰻(むやくようまん)」に日本で初めて成功した山田水産。工場を訪れた際は、「炭でふっくらと焼き上げられ、たれにくぐって出てくるうなぎの列は見ているだけで幸せな気持ちになりました。職人が丁寧に焼き上げたような仕上がりに食欲がそそられました」とこぼれるような笑顔を見せてくれた。


▲(上)山田水産の工場では、丁寧に手作業でうなぎが捌かれる。(下)炭火にこだわる「焼き」の工程。
▲(左)山田水産の工場では、丁寧に手作業でうなぎが捌かれる。(右)炭火にこだわる「焼き」の工程。
「おいしいうなぎをお届けするだけでなく、生産背景や地域の魅力、作り手の想いまで含めてお伝えできることに大きな意義を感じています」
と語ってくれたのは、山田水産 鰻営業部の橋口隆之氏。
日本航空が大切にしているサステナビリティや地域価値の発信という考え方は、山田水産のものづくりの姿勢とも重なる部分が多いという。
また、ゆったりとしたラウンジの空間の中で提供されるうなぎをお客さまが笑顔で召し上がっている様子には「生産者として大きな励みとなりました」と喜びの声を寄せていただいた。


▲(上)うなぎお茶漬け。(下)炭火でふっくらと焼きあがったうなぎ。
▲(左)うなぎお茶漬け。(右)炭火でふっくらと焼きあがったうなぎ。
うなぎは白焼きでお茶漬けとしても提供された。
「こだわりの出汁をかけていただくお茶漬けは、何杯でも食べたくなるおいしさでした。鹿児島がうなぎの養殖日本一であることがもっともっと広まってほしいと思っています」(アンバサダー山本)
食を通して地域の魅力をお届けする日本航空の取り組みには、「地域の人々の思いを伝えたい」という航空会社としての情熱と愛が詰まっているのだ。
川嶋シェフ、能登半島、大隅半島の関連記事はこちらでご覧いただけますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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