旅ごはん

“コシが命”の三輪そうめん【関西麺めぐり2】

文/東野りか 撮影/富貴塚悠太

奈良県中心部の喧騒を離れ、ゆったりと旅ができる、桜井市三輪。三輪にある大神神社門前の店「そうめん處 森正」で、人気の“にうめん”の味を確かめる。

 
日本最古の神社と伝わる奈良県桜井市の大神神社。本殿はなく、拝殿の背後に控える三輪山が御神体であり、拝殿の奥にある三ツ鳥居を通して山を拝む、原初の神祀りを今に伝える。

 
三輪地方はそうめん発祥の地といわれ、美味しい専門店が多いが、大神神社二の鳥居近くの「そうめん處森正」は味も雰囲気もいいと評判だ。古民家のどっしりした門にかかる麻の暖簾をくぐると「いらっしゃいませ!」と明るい声で迎えられる。

 
そうめん處 森正のメンバー

▲「そうめん處 森正」の店主の森小枝子さん(左端)と、スタッフさんたち。

 
少し驚くのは、店が家ではなく庭であること。木のテーブル席が並び、山でつまれた季節の花がさりげなく生けられていて、その風情もまたいい。パチパチと焚き火が燃えており、田舎の親戚の家を訪れたような、あったかさと安心感に包まれる。火に手をかざし暖をとりながら、何をいただくか考える。やはり店の一番人気メニューの「にうめん」(にゅうめん)を頼むことに。

 
店内

▲庭を改装した店内。

 
しばらくすると、臍見焼のほっこりとした器に入った「にうめん」が運ばれてくる。そうめんは厳しい冬の時期に作られ2年ほど寝かせた古(ひね)という熟成麵で、にゅうめんのイメージを覆すほどのコシの強さに感心する。時間が経っても全く煮崩れないのだ。

 
「そうなんです。三輪そうめんはコシが命です。昔のそうめんはもっとサクサクと歯応えのある食感だったんですよ」と店主の森小枝子さん。

 
夏場は冷たい麵が食べたくなるが、「にうめん」は寒い冬を乗り越えるための、先人たちの知恵だったのだ。最後の一滴まで汁を飲んで完食すると体がホカホカ……。

 
暖をとってお腹を満たした後は、深閑とした参道を通って、大いなる三輪山を拝みに行こう。

 
そうめんの切れ端の「ふし」

▲そうめんの切れ端の「ふし」はお土産にも。お問い合わせは「そうめん處 森正」0744-43-7411

 

17段の雛飾りが圧巻!「町家の雛めぐり」

天段の雛
奈良県中部、古代史で有名な明日香村の隣に位置する高取町。この町では伝統的な町家が多く残り、毎年3月頃には、春を感じられるイベント「町家の雛めぐり」が開催されます。今回で13回目を数えるイベントは、高さおよそ1mのこけし雛が約30体も町の各所に並べられ、メイン会場には17段にもおよぶ雛飾り「天段の雛」を展示。また100軒ほどの町家の玄関や縁側などに、雛人形と親子の願いなどが綴られた色紙が飾られ、鮮やかに街を彩ります。

 

「町家の雛めぐり」
開催時間:10:00~16:00
URL:www.hinameguri.jp/ 
TEL:0744-52-1150 高取町観光案内所「夢創舘」

 

奈良県桜井市へのアクセス

全国主要空港から伊丹空港、関西国際空港へはJALグループ便が毎日運航。伊丹空港、関西国際空港からは電車、バス、レンタカーなどで奈良県桜井市へ。

 

(SKYWARD2019年2月号掲載)
※記載の情報は2019年2月現在のものであり、実際の情報とは異なる場合がございます。掲載された内容による損害等については、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

 
 

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