半島彩発見 Presented by 「SKYWARD+」
半島彩発見

輝北天球館|鹿児島の星空を満喫できる天文台や周辺観光の徹底ガイド

▲出典:鹿児島県観光サイト(URL

鹿児島県大隅半島に、都市の喧騒(けんそう)を離れ静かに星空を楽しめる特別な場所がある。「輝北(きほく)天球館」だ。ここでは天の川がくっきりと見え、夜空を見上げるだけで心がほどけていく。
 
環境省認定の「日本一の星空」に何度も選ばれたことがあるだけでなく、毎週金・土・日曜日の夜に天体望遠鏡を使った観望会が開かれているのも大きな特徴。実際に星雲や惑星を見られる体験は、ガイドブックでもあまり触れられていない貴重な情報だ。
 
この記事では輝北天球館へのアクセス、見どころ、周辺のグルメや温泉情報までを体験目線で紹介。夜空に広がる幾千もの星を眺める、感動の時間を過ごそう。

 

輝北天球館とは?

鹿児島・大隅半島にある星空の聖地

 
鹿児島市内から車で国道10号、504号を経由して約1時間半。標高550mほどの高台にある「輝北うわば公園」内に立っているのが輝北天球館だ。
 
ここは星空観測の聖地として知られ、環境省が主催する「全国星空継続観察(スターウォッチング・ネットワーク) 」では、過去7回「星空日本一」に選ばれた実績があり、その美しさはお墨付き。

 

高﨑正治設計の近現代建築としての評価(文化庁調査掲載・JIA新人賞受賞作)

▲出典:鹿児島県観光サイト(URL

 
建物の第一印象はまるで映画『ハウルの動く城』! コンクリート打ちっぱなしの外観に、宇宙をイメージした独特の造形は建築というよりも巨大な彫刻作品のよう。斜めに突き出たラグビーボール形の物体や、天に向かって伸びる柱など、360度どこから見ても違って見えるから面白い。

 

 
設計は鹿児島出身の建築家・高﨑正治氏。1995年の竣工で日本建築家協会(JIA)新人賞を受賞。2020年には25年以上を経たポストモダン建築としてJIA25年賞にも選出されている。
 
ちなみにポストモダン建築とは、昭和バブル期を中心に誕生した自由で個性的なデザインの総称。この時代だからこそ可能だった挑戦的な建築は、今となっては新鮮で貴重な存在といえる。建築好きも、そうでない人も、つい夢中でシャッターを切りたくなるはずだ。

 

高性能な望遠鏡を備えた天体観測ドーム

▲出典:鹿児島県観光サイト(URL

 
4階の天体観測ドームには口径65cmのカセグレン式反射望遠鏡を設置。夜だけでなく、条件が整えば昼間でも一等星を観察できる。目の前に広がる天体をのぞけば、まるで宇宙を手で触れられるような感覚に包まれる。

 

輝北うわば公園の360度絶景パノラマ

▲出典:輝北うわば公園URL

 
公園からは桜島、霧島連山、高隈山、志布志湾まで360度の大パノラマが広がる。星空だけでなく日中の雄大な景色も圧巻で、この景色を眺めるだけでも訪れる価値がある。
特に桜島に沈む夕日は壮大でドラマチック! 運が良ければ火口からの溶岩を目にできることも。

 

輝北天球館の基本情報

所在地・地図・アクセス方法など

 

輝北うわば公園・輝北天球館
住所 鹿児島県鹿屋市輝北町市成1660-3
電話 099-485-1818
開館時間 【水・木曜】10:00~18:00
【金・土・日・祝日】10:00~22:00
休館日 月・火曜(祝日の時は開館、水曜休み)
入館料 大人[高校生以上]520円、小・中学生310円
駐車場 無料
アクセス 鹿児島市内から国道10号、504号経由で約90分(または鹿児島市内から垂水フェリー、高峠経由で約90分)。
鹿児島空港から車で約60分。宮崎市内から車で約1時間40分
URL https://www.kihokuuwaba.jp/

 

 

輝北天球館でできる体験

輝北天球館の天体観望会|毎週金・土・日の夜に開催(天候次第で中止)

▲出典:鹿児島県観光サイト(URL

 

▲天の川イメージ画像。

 
毎週金・土・日の夜に、天体観測ドームで観望会が開かれる。開催は晴天時に限られ、曇りや霧の日は中止。実際に行われるのはおよそ3割ほどだが、その分、澄んだ空に瞬く星に出合えた時の感動はひとしお!

 
参加希望者は、夏季(4~9月)は18:00~19:00、冬季(10~3月)は17:00~18:00の間に現地で申し込む。開催の有無はこの時間内に決定されるため、事前予約は受け付けていない。

 
狙い目は金曜か日曜の夜。土曜はキャンプ場の宿泊客で混雑しやすいが、それ以外なら比較的ゆったりと星空を満喫できる。

 
およそ30~40分のプログラムでは、スタッフの解説を聞きながら望遠鏡をのぞき、肉眼ではとらえられない天体を間近に見られる。夜空の奥行きを体感できるこの時間こそ、輝北天球館ならではの魅力といえる。

 

夜の天体観望会(基本情報)
開催日時 金曜・土曜・日曜の夜(中止の場合あり)
申し込み方法 現地で、夏季(4~9月)18:00~19:00、冬季(10~3月)17:00~18:00の間に申し込み

 

季節イベントを不定期開催(天候次第で中止)

輝北天球館では過去にGWや夏休み、冬休みに流星群などの特別天体観望会をはじめ、夜間オープン時間を延長するイベントもある。訪問前に公式Webサイト(URL)やインスタグラム(Instagram)で最新情報をチェックしよう。

 

輝北天球館のベストシーズンとおすすめの観賞時間

▲出典:輝北うわば公園(URL

 
ベストシーズンは秋~春、月が出ていない新月期やその前後のほうが星空がよく見える。夕暮れ後から夜にかけて訪れるのが理想的。金・土・日の夜に、天体観望会の受付を済ませて、そのまま夜遅くまで星を眺めるプランがおすすめだ。

 

輝北うわば公園での楽しみ方

昼は輝北うわば公園で自然散策

▲出典:輝北うわば公園(URL

 

 
朝から公園に入り、展望台や散策路をゆったり歩く。森林浴を楽しみながら野鳥を観察し、桜島を遠望する景色を眺める。家族連れならお弁当を持ってピクニックもおすすめ。アスレチック広場もあり、子ども連れでも一日飽きない。

 

夕暮れから星空日本一に選ばれた高原で星空観賞(天の川・流星群)


 
日が沈む頃、高原の空気が澄んでいく時間帯に展望台やオープンな場所で夕景を楽しむ。その後、天球館に移動して暗くなるのを待ち、満天の星を眺めよう。天の川や流星群が見られるシーズンには特別な夜になるだろう。
 
月が出ていない新月前後を狙うとより星が鮮やかに見える。

 

キャンプ場にあるバンガローでの宿泊も可能

▲持ち込みテントは1区画1泊3,120円~。出典:鹿児島県観光サイト(URL

 

▲(左上)バンガロー星の家。(右上)バンガロー星の家内観。(左下)バーベキューも可能。(右下)星の家リゾート。出典:輝北うわば公園キャンプ場(URL

 
心ゆくまで星空観察をするなら、公園内にあるキャンプ場でのテント泊やバンガロー泊が最適。
 
広々としたテントサイトに加え、星の形をしたバンガローやエアコンを完備した新しい「星の家リゾート」など複数のタイプがあり、管理棟や共有設備が整っているので、キャンプ初心者やファミリーでも安心して利用できる。

 

輝北うわば公園キャンプ場
料金 【バンガロー星の家】9,260円~
【バンガローつつじ】6,840円~
【星の家リゾート】13,000円~
電話 099-485-1900
駐車場 あり
URL https://www.kihokuuwaba.jp/bungalow.html
予約サイト https://www.nap-camp.com/kagoshima/11452

 

利用者の口コミ・体験談

実際に訪れた人の感想

 
「どんな景色が見られるのかとワクワクしながら高台を登ると、目の前に輝北天球館が飛び込んできます。その先に見える輝く星空と相まって、まるでジブリの世界にいるかのような高揚感に包まれたのを覚えています!天球館には大きな望遠鏡が設置されており、肉眼では見えない天体も観察ができますよ。
また、夜だけでなく輝北から望む日中の絶景、大隅半島から見る桜島もおすすめですので、ぜひ訪れてみてください」(JAL客室乗務員、JALふるさとアンバサダー・吉村真鈴)

 

周辺のグルメ・温泉情報

大隅半島の温泉や宿泊スポット(国民宿舎ボルベリアダグリ・ねじめ温泉ネッピー館)

輝北天球館がある輝北うわば公園内にはバンガローやキャンプ場があるが、温泉や大浴場は備わっていない。そのため、事前に日帰り入浴で体を温めてから夜の星空観測に臨むのがおすすめ。あるいは星空を堪能した後に宿泊して、翌朝に温泉でリフレッシュするのも心地よい。

 
輝北ふれあいセンター

▲出典:かのやファン倶楽部(URL

 
輝北うわば公園からもっとも近い場所に位置する入浴施設。霧島妙見温泉から毎日約9tの温泉を運搬している温泉公衆浴場だ。

 

住所:鹿児島県鹿屋市輝北町上百引2100-1
電話:0994-86-0777
営業時間: 9:00~20:00(10月~3月は19:00まで、年末年始は17:00まで)
定休日:火曜
日帰り料金:大人390円、小学生150円、未就学児無料
アクセス:輝北うわば公園から車で約15分
URL:https://www.kanoya.in/sightseeing/kihoku_fukushicenter/

 
国民宿舎ボルベリアダグリ

▲出典:国民宿舎ボルベリアダグリ(URL

 
大隅半島の観光を予定している方は、鹿児島県志布志(しぶし)市にある国民宿舎ボルベリアダグリが便利。やわらかな泉質の天然温泉に浸かりながら志布志湾を一望でき、晴れた日には遠く桜島まで見渡すことができる。

 

住所:鹿児島県志布志市志布志町夏井203
電話:099-472-1478
営業時間:【火曜~日曜】10:00~21:00【月曜】13:00~21:00(全日最終受付20:00)
定休日:年中無休
日帰り料金:大人600円、小学生350円、幼児150円
アクセス:輝北天球館から車で約60分
URL:https://b-daguri.com/facility-information/

 
ねじめ温泉ネッピー館

▲出典:ねじめ温泉ネッピー館(URL

 
南大隅の絶景「雄川の滝」にも立ち寄る方はここ。源泉かけ流しの大浴場、歩行浴槽、サウナ、ジャグジーなどが楽しめる一大温泉施設。全国でも珍しいバイタル還元水(マイナスイオン)風呂や、家族風呂もある。リーズナブルに宿泊もできる。

 

住所:鹿児島県肝属郡南大隅町根占川南732
電話:0994-24-5300
営業時間:7:00~22:00
定休日:第2月曜(祝日の場合は翌日)
日帰り料金:大人330円、子ども150円、家族風呂利用料1,500円(要予約)
アクセス:輝北天球館から車で約90分、雄川の滝から車で約15分
URL:http://www.neppie-spa.com/#spa

 

大隅地区の地元グルメ(かごしま黒豚・かのやカンパチ・その他特産品)

とんかつ竹亭 鹿屋本店の「とんかつ定食」

▲出典:かのやファン倶楽部(URL

 
大隅半島に来たら、並んででも食べたいのが鹿児島県産の豚肉を使用したとんかつ竹亭 鹿屋本店。県内に数店舗あるが、本店の味を求めるファンも多い。

 

とんかつ竹亭 鹿屋本店
住所:鹿児島県鹿屋市西大手町9-15
URL:https://www.kanoya.in/sightseeing/taketei/

 
KUTON(クートン)の「黒豚料理」

▲出典:KUTON(URL

 
自社農場で育てた黒豚をイタリアンや洋食で提供。 黒豚ハム・ソーセージの盛り合わせから黒豚肩ロースステーキ、ハンバーグ、黒豚カレーなど多彩なメニューが楽しめる。

 

KUTON
住所:鹿児島県鹿屋市浜田町1250
URL:https://fbvr700.gorp.jp/

 
みなと食堂の「かんぱち料理」

▲定食(1,750円)、かんぱち漬け丼(1,200円)。出典:鹿屋市漁業協同組合URL

 
鹿屋市漁協直営の食堂。鹿児島県認定のブランド魚「かのやカンパチ」と近海で獲れたエビを中心に、刺身、あら煮、かき揚げなどが付いた定食やかんぱち漬け丼などを提供。新鮮でボリュームも◎。

 

みなと食堂
住所:鹿児島県鹿屋市古江町7440-3
URL:https://jf-kanoya.com/pages/107/

 
kiitosの「クラフトチョコレート」

▲出典:kiitos(URL

 
大隅半島にある“bean to bar”のチョコレート工房。桜島がモチーフのチョコレートの他に、チョコレートドリンクやソフトクリームも人気。週末はドリンクのテイクアウトのお店もオープン。

 

Bean to Bar Chocolate kiitos
住所:鹿児島県鹿屋市寿3-3137-1
URL:https://www.instagram.com/kiitos.cacao/

 

まとめ|輝北天球館でしか味わえない星空体験

輝北天球館で星空・建築・絶景を一度に体験

 
輝北天球館は「美しい星空」「印象的な建築」「大自然のパノラマビュー」が一つになった特別な場所。昼も夜も五感が刺激され、心に残る体験ができる。日中の温泉やグルメ巡りあわせて、最高の「星空の思い出」を持ち帰ろう。

 

関連記事

 
 

半島彩発見 関連記事

半島彩発見 関連記事

キーワードで記事を探す