半島彩発見 Presented by 「SKYWARD+」
半島彩発見

佐田岬灯台|四国最西端の絶景とアクセス・所要時間・駐車場まで徹底ガイド

愛媛県・佐田岬(さだみさき)半島は、日本一細長い半島として知られている。

 
全長約40km、最大幅は約6.4km、最も細いところではわずか0.8km。そんな“スリムな半島”の突端に、白亜の「佐田岬灯台」がぽつんと佇む。

 
そのロケーションは息を呑むほど雄大で、豊予海峡(ほうよかいきょう)の深い青がどこまでも広がり、天気のよい日には海の向こうに九州・大分県まで望める。

 

 
この記事では、佐田岬灯台の基本情報やアクセスに加え、「滞在時間はどれくらい?」といった疑問にも答え、周辺観光や地元グルメもまとめて紹介する。

 

目次

佐田岬灯台とは何か?【基本情報と魅力】

佐田岬灯台の場所・特徴

かつて「陸の孤島」と呼ばれた、四国最西端の佐田岬半島。その先端に立つ佐田岬灯台は、豊予海峡を行き交う船の安全を守り続けてきた。
塔の高さは18m。灯室の高さ(灯火の光を放つ位置)は海面から約49m。光達距離は約19海里(およそ35km)で、対岸の大分県・関埼灯台への光も十分届く。

 
また、「歩いた先に絶景がある」秘境感と、紺碧の海と空に白亜の灯台が映える写真スポットとして、多くの人を惹きつけている。

 

佐田岬と佐多岬はどこが違う? 名称が似ている2つの岬を比較

佐田(さだ)岬 四国・愛媛県(四国の最西端)
佐多(さた)岬 九州・鹿児島県(本土の最南端)

 
「さだ」「さた」の一字違いのため混同されやすいが、場所も成り立ちもまったく異なる。

 

佐田岬灯台の歴史【いつ建てられた灯台なのか】

 

佐田岬灯台の歴史とストーリー

豊予海峡は、四国と九州を隔てる重要な航路のひとつ。潮流が速く、古くから海上交通の難所とされていた。そこで佐田岬半島 の最西端に灯台を設ける計画が持ち上がり1918年(大正7年)4月に初点灯。

 
その後、灯台守による有人管理も続けられていたが、1993年(平成5年)に、有人灯台としての役目を終え、自動化。現在も現役の灯台としての役割を果たしている。

 
2017(平成29)年、初点灯から100年目の年に四国で初めての国登録有形文化財(建造物)に登録。

 
この白亜の灯台は、佐田岬半島の象徴でもあり地域の歴史を語る建造物なのだ。

 

駐車場から佐田岬灯台までの徒歩ルート【遊歩道と所要時間】

 

駐車場から灯台までの徒歩ルートと所要時間の目安

佐田岬灯台は、無料駐車場から約1.8kmの遊歩道の先にある。片道20~30分ほど。
滞在時間は、徒歩での往復を含めておよそ80~100分を見ておくと安心だ。

 

遊歩道の様子と歩くときの注意点(服装・靴・体力)

佐田岬灯台へ続く遊歩道は舗装されているものの、アップダウンのあるつづら折りの坂道や階段が続く。歩きやすい服装とスニーカーが必須で体力はやや必要だが、小学校低学年でも歩ける難易度。

 
少々ハードだが、ゴールにある圧巻のパノラマを見られるのは、歩いた者だけの特権だ。

 
風が強い日や雨の日は足元に注意し、夏は虫除けスプレーがあると安心。トイレは駐車場と遊歩道の出口の2か所にある。

 

椿山展望台|灯台と海を一望できる絶景スポット

 
遊歩道の途中、灯台の250m手前にある椿山(つばきやま)展望台は、灯台と豊予海峡を一望できる絶景スポット。木製のベンチがあるので、ゆったりと海と空の静かなダイナミズムを体感したい。

 
ハート型のモニュメントもあり、カップルのフォトスポットとしても人気。周囲にはヤブツバキが自生しており、冬から早春にかけて椿の林が迎えてくれる。

 

 
なお灯台の真下には洞窟があり、旧陸軍の豊予要塞の砲台跡を見ることができる。戦時中は軍事要塞だった佐田岬先端の、当時の様子を今に伝えている。

 

佐田岬灯台への行き方(アクセス)【車・バス・フェリー】

車での行き方|松山・八幡浜など主要エリアからのアクセス

松山から 車で約2時間~2時間半
八幡浜(佐田岬半島の付け根)から 車で約1時間15分
大分県大分市から 車とフェリーで約2時間半

 
松山からは高速道路を使い、大洲ICで降りて国道197号を西へ進む。道路は整備されていて半島中央部までは走りやすいものの、カーブ多めの山道が続くため運転には注意が必要だ。三崎港より先は道幅が狭くなる。

 
また、大分の佐賀関港と三崎港間を国道九四フェリー(約70分)が、1日16便運航。九州と四国を結ぶ最短ルートでもある。

 
【公式】国道九四フェリー URL
www.koku94.jp/

 

公共交通機関・バスでの行き方と注意点

JR八幡浜駅から路線バスで三崎港バス停へ。そこからタクシーを利用する方法が一般的。2025年12月現在、八幡浜駅から三崎港口へ向かうバスは、「八幡浜・三崎特急線」と「三崎線」があり、1日に合計3本運行されている。

 
JR松山駅
↓(特急列車で約60分)
JR八幡浜駅
↓(バスで約80分)
三崎港口
↓(タクシーで約30分)
佐田岬灯台の駐車場

 
【バス時刻表】伊予鉄バス(八幡浜・三崎特急線)
【バス時刻表】伊予鉄南予バス(三崎線)
www.iyotetsu.co.jp/nanyo/noriai_bus/

 

佐田岬灯台の基本情報と駐車場情報【場所・料金・混雑】

佐田岬駐車場の場所・台数・料金まとめ

住所 愛媛県西宇和郡伊方町正野2935(駐車場:正野1308-4)
駐車場 約40台
料金 灯台への入場料、駐車料金ともに無料
混雑状況 基本的に空いているが、GWなどの連休は少し待つことも
備考 売店がなく、トイレのみ。灯台外観の見学は24時間自由

 

佐田岬灯台内部は一般公開されている?【見学ルールとマナー】

佐田岬灯台 内部見学の可否と立ち入り範囲

佐田岬灯台内部には、原則として立ち入ることはできないが、2025年8~9月の毎週土曜日に、灯台内部の一般公開が行われた。最新のスケジュールは、一般社団法人佐田岬観光公社の公式サイト「さだ岬ナビ」で確認すると確実だ。

 
【公式】さだ岬ナビ URL
www.sadamisaki.com/

 

佐田岬灯台の訪問者が語るリアルな体験談

実際の体験談

JAL ふるさとアンバサダー(大分支店)の小原井美月が、佐田岬灯台へ行ってきました。

 

 
「駐車場を出て歩き始めると、透き通った海と勢いのある潮の流れが広がり、佐田岬らしいダイナミックな景色に包まれます。

 
道の脇では草木が気持ちよさそうに揺れていて、自然を五感で感じられ、深呼吸したくなります。

 
木漏れ日が続く遊歩道を進むと、遠くに九州の影がふわり。歩くだけで半島の魅力を深く味わえる、とても素敵な散策でした。

 

 
道の駅や食堂など、地元の味を楽しめる施設もたくさんあるので、ぜひ佐田岬半島へのドライブを楽しんでみてください」

 

季節・時間帯別の楽しみ方【ベストシーズン&おすすめ時間】

 

佐田岬半島 夕日・ベストシーズン|季節と時間帯別のおすすめ

過ごしやすさでいえば春と秋、夕日を狙うなら太陽が赤く染まりやすい秋がベスト。駐車場から佐田岬灯台への遊歩道には街灯がないため時間には気をつけたい。

 

春(3~5月) 遊歩道の椿や花も楽しめる
夏(6~8月) 日没が遅く絶景日和。風が強く、虫除けが特に必要
秋(9~11月) 夕日が特に美しく気候も穏やか
冬(12~2月) 遠くまで見渡せるクリアな景色。風が強く寒いため防寒着必須

 

佐田岬灯台周辺の観光スポット&グルメ情報

佐田岬メロディーライン、裏メロディーライン|絶景ドライブの名物ルート

 
メロディーライン(メロディー道路)とは、走行時に路面の溝に響いて曲が聞こえる仕組みの道路のこと。佐田岬半島の国道197号は、半島付け根の八幡浜市内から三崎港までの約39kmが「佐田岬メロディーライン」と呼ばれていて、時速約50kmで走ると「みかんの花咲く丘」や「海」のメロディーが流れる区間がある。

 

 
道中は「裏メロディーライン」への寄り道もおすすめ。せと風の丘パークから瀬戸アグリトピアまで向かう間の道沿いに風力発電の風車が並び、白い風車と青い海が重なった風景の中を走る、佐田岬半島ならではの爽快なドライブが楽しめる。

 
【公式】佐田岬メロディーライン URL
www.sadamisaki.com/tourism/melodyroad/

 

佐田岬はなはな「しらす食堂」

▲出典:佐田岬はなはな「しらす食堂」(URL

 
佐田岬灯台近くに飲食店は少ないため、ランチやお土産を買うなら複合施設「佐田岬はなはな」へ。レストラン「しらす食堂」では、鮮度抜群のしらすを使ったしらす丼や海鮮丼、9~10月は旬の伊勢海老を使った数量限定の「大漁丼(伊勢海老丼)」が人気。

 
【公式】佐田岬はなはな「しらす食堂」 URL
www.shirasu.jp/park/

 

道の駅「伊方きらら館」

 
佐田岬半島の付け根にある道の駅。駐車場の「伊方じゃこてん」や館内の特産品、ジュースやゼリーはドライブ途中の休憩に最適だ。

 
【公式】道の駅「伊方きらら館」URL
www.kirarakan.com/

 

まとめ|佐田岬灯台は「歩いた先に絶景が待つ」四国屈指の名スポット

 
四国の最西端にある佐田岬灯台は、ドライブとハイキングを組み合わせて楽しめる場所だ。

 
ドライブ好きはもちろん、静かな非日常を求める一人旅やカップルでの旅行にもおすすめ。佐田岬灯台を訪れたら、周辺の展望台やメロディーライン、巨大な風車のある景色、地元グルメも一緒に楽しむと、より充実した旅になるだろう。

 

 
佐田岬灯台とセットで巡りたい佐田岬半島の記事はこちら

 
全国にある半島の魅力をお届けするサイト「半島彩発見」はこちら

 
 

半島彩発見 関連記事

半島彩発見 関連記事

キーワードで記事を探す