歴史ある建物が立ち並ぶ東京・日本橋の一角、兜町。金融の街が、今変わりつつある。1923年に建てられた第一銀行ビルをリノベーションし、ホテルと飲食店からなるマイクロ複合施設が誕生したのだ。その名も「K5(ケー・ファイブ)」。
北欧を代表するデザインユニット「クラーソン・コイヴィスト・ルーネ(C.K.R)」が建築と空間デザインを手がけ、外観や躯体といったこれまでの歴史は活かしつつ、モダンな雰囲気や日本の伝統を取り入れ、「タイムレス」な場を目指したという。
地下1階には「ブルックリン・ブルワリー」初の海外旗艦店「B(ビー)」が出店。ここでしか飲めないクラフトビールが多数揃う。店を貫く長いカウンターの向こうではタコスなどが調理され、DJブースではレコードが回る、躍動的な空間となった。
1階のレストラン「CAVEMAN」から「SWITCH COFFEE」まではシームレスにつながり、ゆったりと回遊が可能。隠れ家風のライブラリーバー「青淵(AO)」は第一銀行の創設者・渋沢栄一の書斎をモチーフにしており、アジアのお茶や漢方をベースにしたカクテルが味わえる。
上階の「HOTEL K5」は飲食フロアとは対照的な静謐さに満ちている。先鋭的造園集団「Yard Works」による植栽に囲まれ、東京の中心地にいることを忘れて、思索に耽る。日本橋兜町の新しい楽しみ方の提案である。
K5(ケーファイブ)
電話:03-5962-3485
住所:東京都中央区日本橋兜町3-5
URL:https://k5-tokyo.com
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