旅の+one

節分とは?2022年は2月3日|豆まきや恵方巻の意味や由来

豆をまいて福を寄せ、鬼を退治する「節分」。親しみがあるけれど、そもそもの意味や正式なやり方についてはちょっと自信がない。そんな方は、意外に多いはず。

 
どのように節分を迎え、どう過ごせばいいのかを知って、ぜひ2022年の節分を有意義なものにしよう。

 
この記事では、

 
・節分の由来や歴史
・豆まきの正しいやり方
・節分に食べるべきもの

 
などを紹介する。

 

節分って、何?

 
2022年の節分は、2月3日(木)。太陽暦では立春に最も近い新月を元日とし、新年の始まりであることから、一般的に立春に節分が行われるようになった。

 
では、節分とは具体的に何をする日なのだろうか。一般的に邪気を払い、無病息災を願う行事、といわれている。いにしえより「季節の変わり目は邪気が入りやすい」と考えられ、また「この時期(2月上旬)はまだ寒く体調を崩しやすい」ことから新年を迎えるにあたって、邪気を祓い清め、一年間の無病息災祈る行事として追儺(ついな)という行事が行われてきた。

 
元々の発祥は中国だが、大陸文化が広く取り入れられた平安時代、大晦日に宮中行事として追儺が行われるようになったと言われている。これは疫鬼などを追い払うもので、大晦日に陰陽師がきて厄や災難を祓い清める儀式。古くは「続日本書紀」のなかに、疫鬼払いとしての記述が見られる。宮中行事としての追儺は徐々に衰退し、江戸時代には行われなくなったという。しかし、いつの頃からか、追儺は豆をまいて鬼を払い無病息災を願う「節分」という行事として庶民の間に広まり、定着したのだ。

 
この節分、2月3日というイメージが強いが、2月2日や4日になる年も稀にあり、日にちは固定ではない。2021年は、なんと1897年以来124年ぶりに、2月2日が節分だった。ちなみに、1984年は2月4日で、2021年はそれ以来37年ぶりに2月3日以外が節分だった。

 

 
これは4年に一度のうるう年と関係がある。もともと、節分という言葉には、季節を分けるという意味があり、本来は季節の始まり日である二十四節気の「立春、立夏、立秋、立冬の前日」のすべてを指す。二十四節気は天体の動きに基づいていて、太陽と地球の位置関係で決まり、立春は太陽黄径が315度となる日。軌道周期は1年きっかりではなく、少しずつズレが生じていく。4年ごとに1日増やしたうるう年を設定することで、帳尻を合わせているのだ。

 
今後はしばらく、節分はうるう年の翌年は2月2日、となるそう。次回のうるう年は2024年なので、2025年の節分が2月2日になる。

 

豆まきをする理由と、正しいまき方

 

炒った大豆をまくのはなぜ?

邪気を払い、無病息災を願うのが「節分」という行事だが、ではなぜ豆をまくのだろうか。

 
古来より日本人は、言霊の存在を信じ、言葉と霊力に意味を与え、それを生活のなかに取り入れてきた。豆をまくようになったのは、室町時代とされているが、豆=魔目(鬼の目)を滅ぼすということに由来されているという説がある。また、豆は五穀(米、麦、ヒエ、アワ、豆)の象徴であり、農耕民族である日本人は、これらに神が宿ると信じてきた。

 
節分に使う豆は、前日に炒って枡に入れ神棚にあげておくのが正式。できればお祓いを行うと、なおよいとされている。豆が神聖なものだと思えば、その行いも腑に落ちる。また、基本的には大豆を使用するが、炒り豆にするのは、後から芽が出てこないようにするため。もしも、芽が出てしまったら「凶事が起こる」などと、昔の人は大層それを恐れたという。そうならないように「豆を真っ黒になるまで炒り続けた」というエピソードもあるとか。また、(鬼の目を)射る=炒るという語呂合わせからきているという説も。「まめ」は健康という意味もあるそうだ。

 
豆まきに炒った大豆を使わない地域もある。新潟県、福島県、北海道などの北日本、産地である鹿児島、宮崎では落花生が多いとか。雪深い地域では、外にまかれた豆が雪に埋もれ拾うのが大変で、落花生は見つけやすいというのが理由。また、戦後新潟県に大量の落花生が輸入されたことから、馴染みも深いようだ。ちなみに同じ北でも山形県では、地元の銘菓「でん六豆」が圧倒的とか。

 

正しい豆のまき方

 
では、節分の時どうやって豆をまけばいいのだろうか?実は、めっぽうやたらに……ということではなく、きちんとしたルールがあるのだ。本来、豆まきは家長の役目といわれるが、最近では年男、年女や、厄年の人が行う場合が多い。ここでは、正しい豆まきのやり方について、順番に手順をみていこう。

 
1)前日までに、炒った福豆を枡に入れ神棚に供えておく。神棚がない場合は、白い紙の上に福豆をのせ、目線の高いところに供えておけば問題ない。

 
2)節分当日、鬼は深夜(丑寅の刻)にやってくるといわれているので、豆まきは夜に行うのがベスト。午後8時~10時くらいの間が適している。福豆を入れた枡は左手に、胸のあたりで持って、下手投げのように右手でまくのが正式だとか。
まず、玄関、窓、戸口などを開け放ち、奥の部屋から順番に、外に鬼を追い出すように「鬼は外!」と声をかけながら豆をまく。まき終わったら、鬼を締め出し、福を逃さないようにするために、すぐに戸締りすることをお忘れなく。

 
3)今度は「福は内!」と部屋の中に向かって、豆をまく。玄関は最後に。口上、順番、方角などは地方によって異なるため、後述をご参考に。

 
4)豆まきが終わったら、1年の厄除けを願い、自分の年齢よりも1個多く豆を食べる。この豆は「年取り豆」といい、家族全員で食べたいもの。豆が苦手な人や、数が多くなってしまう人は、代わりに「福茶」を飲むといい。これは福豆を吉数の3粒入れ、さらに縁起を担ぎの昆布や塩昆布、梅干しなどを入れたお茶のこと。ポットの熱湯を注ぐだけで、簡単に作れるのでオススメだ。

 
これで豆まきは終了。新しい1年がよりよい年になること間違いなしだろう。

 

地域によって、節分にも違いがある

節分は無病息災を願う季節行事だが、地方によって豆まきの掛け声や風習など、さまざまな違いがある。それぞれのやり方や意味を、一つずつ詳しくみていこう。

 

豆まきの掛け声

千葉県成田山新勝寺

▲出典:成田山新勝寺URL

 
節分行事で有名なお寺だが、掛け声は「福は内」のみ。祀っている不動明王が、常に鬼を追い払っているから「鬼は外」はいらないのだとか。

 

群馬県鬼石地区

「福は内」「鬼は内」と言いながら豆をまく。鬼が投げた石で街ができた、という言い伝えから、良い鬼もいるのでそれを呼び込むという優しい考え方だ。鬼を祀る神社などでもこの掛け声を使う。

 

福島県二本松市

「鬼、外」という掛け声。領主の名が丹羽さんだったことから韻が「おにわそと」となるのを避けるためだったといわれている。

 

伊勢志摩地域、紀伊半島

掛け声は「福は内」「神は内」。地域を治める領主が九鬼(くき)という名だったことから「鬼」は使わないというのが理由。昔から忖度はあったということだろう。

 

秩父市三峯神社

毎年、節分に行われる神事では「鬼は外」「福は内」と唱えたのち、付き添い人が「ごもっともさま」という合いの手を入れ、豆がまかれる。

 

魔除け、厄除け

柊鰯(ひいらぎいわし)

 
焼いた鰯の頭に、柊の小枝を指したもの。トゲトゲした柊の葉は触るとヒリヒリ疼き、いくら鬼でも目に刺さったらひとたまりもない。また、鬼は鰯の焼いた時の煙が大の苦手なのだとか。門口、玄関に小枝を指せば最強の鬼よけになり、鬼は絶対に近寄らない。
これは主に大阪や京都など、関西で行われている風習で、瀬戸内西部地域では、柊の代わりにオニグイの枝を使うとか。また、魔除けの意味を込めて、焼いた鰯を食べるのもよいとされている。

 

目籠

軒先の高い場所に、竹竿で目籠(目の粗いカゴ)を吊り下げて、鬼を追い払う静岡県の中西部の風習で「鬼おどし」とも言われる。千葉県では逆さまに吊るした目籠を、鰯の頭を大豆の枝に刺したものと柊、グミの枝を束ねて門口に刺し、鬼が近づかないようにするとか。割り箸に刺した鰯の頭としっぽ、柊またはアセビの枝を目籠に挿して、玄関に置くという、岐阜県恵那地方の風習もある。

 

護符

鬼の顔をかいたお札を戸口や玄関に貼り、鬼の侵入を防ぐ「鬼めくり」という風習が岐阜県下呂市竹原地区で今でも残っている。短冊状の紙に鬼の顔、13の点、一筆で書いた星などを描く。岐阜県美濃加茂市周辺には「鬼の十三月」という風習もある。戸口や玄関に十三月とかいたお札を貼ると、「十三月?」と鬼が考え込み、その間に夜がふけてしまうことを狙ったのだとか。さぞや、鬼も面食らったことだろう。

 

厄払い

鬼の豆もらい

▲出典:さぬき市再発見ブログ 遊びの達人URL

 
香川県さぬき市志度のちょっと変わった風習で、地域の子供達が、近隣の商店などを回り鬼の豆といわれるお菓子をもらいに行く。地元ではこの「鬼の豆もらい」は、平賀源内が始めたと言い伝えられているのだとか。

 

交差点に豆を捨てる

厄年の人が交差点に年の数の豆と靴を捨てて、誰にも見られないようにして、振り向かずに家に帰ることができれば厄落としができるというもの。愛媛県の愛南町、一本松地域では、節分の翌日に白い紙に包まれた豆と靴が置かれた交差点が出現するそう。

 

かわらけ割

釉をかけていない素焼き土器=カワラケに自分の厄をのりうつらせた人形に見立て破砕することで、厄を祓うという厄除け。これを鬼が代わりにやってくれるそうで、愛媛県香積寺の節分行事としても知られる。

 

節分お化け

江戸時代より、主に京都で行われていた風習で、節分の日の夜に、変装したりしていつもとは違う格好で社寺を参拝。なぜ変装するのかは諸説あるが、鬼をやり過ごすため、という説が有力だ。現在はイベント的な要素が強くなり、特には京都の花街で行われる節分お化けは、冬の観光の風物詩にもなっている。

 

節分に食べるものとは?

「節分には豆を食べる」のが一般的なイメージですが、こちらも地域によって違いがある。どんなものを食べるだろうか。

 

恵方巻き

 
今や節分の定番ともいえる恵方巻きだが、その発祥は大阪。節分に恵方を向き、願い事をしながら太巻きを黙々と最後まで食べるというもの。太巻きの具は、七福神にあやかり、また福を巻き込むという意味も込め、七つの具を入れるのがよいとされている。太巻きは、鬼が忘れていった金棒という見立てもあるようで、食べる=鬼退治という意味合いもあるようだ。ちなみに2022年の恵方は「北北西」。

 

こんにゃく

食物繊維豊富なこんにゃくは体内を綺麗にする食べ物として、昔から大晦日や節分などの節目の日に食べられてきた。四国では節分に食べるこんにゃくを「砂下ろし」といい、これは体内の毒素を排出するという意味があるのだとか。

 

けんちん汁

 
ダイコンやニンジン、ゴボウなどたくさんの具が入ったけんちん汁。もともとは精進料理で、邪気を払う節分行事には相性がよかったことから、食べられるようになったそう。主に関東の一部にその習慣があるといわれている。

 

節分そば

あまり馴染みはないが、江戸時代には「年越しそば」と呼ばれ、そばは節分に食べるものとして全国的に普及していたという。諸説あるが、麺が切れやすく厄落としができるという縁起担ぎで食べられるようだ。名産地である島根県出雲地方、長野県では、現在も節分にそばを食べる。

 

くじら

山口県は捕鯨基地が多く、郷土料理としてくじらが定着していることもあり「大きいものを食べると縁起がよい」という意味で、節分に食す。くじらにあやかり「志を大きく」「大きく成長するように」との願いも込められているそう。特にくじら肉のなかでも「尾羽毛(おばけ)」という最上級部位を刺身で食べる。

 

麦飯

麦の耕作地では、収穫の感謝の意を込め麦飯を神仏にお供えする家庭が多かったとか。これは、正月や節分に行われ、特に節分には鰯と一緒に麦飯を食したという。その名残で、今も麦飯を食べる風習があるそうだ。

 
さて、いかがだっただろうか。一言に「節分」といっても、地域や家庭ごとに特色がある。とはいえ、形式にとらわれず楽しんで行う「節分」がニューノーマルかもしれない。おうち時間が増えた今だからこそ、家族そろって豆まきをするのがオススメだ。

 
 

関連記事

EDITORS RECOMMEND〜編集部のおすすめ〜

キーワードで記事を探す