旅ごはん

手土産にしたいアートな羊羹【Bookmark for Traveler】

会津藩主・松平容敬の命で菓子づくりを始めたという「本家長門屋」。嘉永元(1848)年創業というこの老舗菓子司が手がけるのが、切る度に絵柄が変わる「Fly Me to The Moon 羊羹ファンタジア」である。

 
従来の羊羹にはない洒落た遊び心が満載の商品は3層からなる。下層は山並みを模した小豆の羊羹、その上の中層は、シャンパンを使った錦玉羹で美しい透明感のある空を表現し、レモン羊羹で模った鳥と月が描かれる。上層は小豆羊羹に食感の異なるクランベリー、会津産鬼クルミ、レーズンをあしらっている。そして最大の特徴は切り分ける度にその断面に現れる絵柄が異なること。月は三日月から満月に変化し、鳥は徐々に翼を広げるのだ。その楽しさは、ジャズの名曲「私を月に連れて行って」の軽快なメロディーのよう。

 
味わいもまた、羊羹の概念を超え、しっかりとした甘みの小豆と爽やかなシャンパン風味が口の中で溶け合い、レモン羊羹の酸味がアクセントになっている。日本茶や紅茶はもちろん、ワインとも好相性だ。パッケージデザインは福島・浪江町出身の日本画家、舛田玲香さんの描き下ろしで、ファンタジーの世界に誘ってくれる。心躍るアートな羊羹を手土産にいかがだろうか。

 

本家長門屋
電話:0242-27-1358(本店)
住所:福島県会津若松市川原町2-10
営業時間:9:00~17:00
休日:無 ※年末年始を除く
URL:nagatoya.net

 

(SKYWARD2020年3月号掲載)
※記載の情報は2020年3月現在のものであり、実際の情報とは異なる場合がございます。掲載された内容による損害等については、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

 
 

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