旅の+one

スーツケースのケアと収納方法|次に旅立つまでの備えはこれで万全!

楽しかった旅から帰って、自宅でホッとひといき。さて、重い腰をあげて荷ほどきし、スーツケースを片付けなくては……。

 
機内誌『SKYWARD』編集スタッフの経験上、帰宅直後「えいやっ!」と荷ほどきを済ませ、その勢いでスーツケースもメンテナンスしてしまうのがおすすめ。まだ旅気分が残っているうちにお土産などを取り出して広げ、サクサク片付けたほうが作業が捗るし、あとあと気持ちがいいものだ。

 
そして空になったスーツケースを収納する。さて、スーツケースを保管する定位置は、みなさんお決まりだろうか?本記事では、

 
・スーツケースの収納・保管の基本と注意点
・収納する前のケア、収納時に便利なグッズ
・不要になった場合の対処法

 
をお伝えする。次回の旅に備え、万全のケアでスーツケースを保管しよう。

 

自宅に収納・保管する場合の基本と注意点

 
使用後のスーツケースは自宅で保管している人がほとんどだろうが、どこに、どんな風に収納するのがベストで、どんな注意点があるのか見ていこう。

 

押入れやクローゼットが定番

保管場所で最も多いのが、押入れやクローゼット。縦置き、横置き、どちらでも、スーツケース本体への負荷に差はない。キャスター付きのスーツケースなら、少々奥まったスペースに入れても取り出しやすいので、立てたまま収納スペースの奥にしまってもいいだろう。

 
また、クローゼット近くに置いておけば、持っていく服を選びながらパッキングがしやすいので、合理的とも言える。

 

あまり出番がないなら天井裏や倉庫に

スーツケースの出番がそんなにない、という方は、普段はあまり開けることのない倉庫スペースや天井裏、押入れの天袋などに収納するのがいいだろう。ただ、こういったスペースは空気が遮断されがちで、湿気がこもりやすいのが難点。後述するが、除湿剤を併用するなどの注意が必要だ。

 

ベッド下のスペースを有効活用

ベッドの下に空きスペースがあるなら、ここにカバンを横置きして保管する方法もある。ただ、ベッドの下は予想以上にホコリがたまりやすく、湿気もこもる場所なので、決して最善策とは言い難い。

 

自慢のスーツケースなら「見せる収納」を

 
ファッションアイテムとしても見栄えがするトランクやアルミケースなら、思い切って「見せる収納」を選択し、インテリアのアクセントにするアイデアもある。リビングルームの一角や本棚の脇にスーツケースをさりげなく置いて、部屋に旅の空気を纏わせてみるのも一興。

 

湿気と直射日光に注意!

スーツケースの大敵は湿気。内側にカビが生えないように除湿剤や乾燥剤を入れておくと安心だ。また、布製ソフトケースなら外側にカビが発生することも。保管場所の換気や除湿にも気を配るようにしよう。

 
また、うっかり直射日光が当たる場所に置いておくと、日焼けによる退色や素材劣化の原因となる。ベランダ保管は論外と覚えておこう。

 

保管をアウトソーシングするという選択

家の中にスーツケースを収納できるような適当なスペースがない!という人は、「スーツケースを家には置かない」という選択肢もある。保管場所をレンタルする方法と、スーツケースそのものをレンタルする方法の2つが考えられる。

 

トランクルームに預ける

スーツケースをサイズ違いで複数持っているなら、出番の少ないものはトランクルームなどに預けてしまうのも合理的だ。長期旅行はごく稀だが短期の出張が多いという人なら、大きなものは外に預け、1~2泊用のものだけを自宅に保管するのも合理的だろう。

 
トランクルームにスーツケース1個を預ける際の保管料は、年間6,000円程度。安いととるか高いととるかは人それぞれだが、知っておいて損はない選択肢だ。キャリスト、デリバリートランク、シェアクラなど、複数の業者があるので、立地や入出庫の条件などを吟味して選びたい。

 

スーツケースそのものをレンタルする

▲出典:JAL ABCURL

 
スーツケースをそもそも持たずに、利用する際にレンタルすれば、保管の面倒からは解放される。旅行によってまちまちの日数や荷物の量に応じて、最適な容量や機能のモデルがその都度選べるのが最大のメリットだ。

 
例えばJAL ABCを利用し、10泊以上に対応する「エース プロテカ」LLサイズのスーツケースを10日間レンタルした場合、自宅への往復送料込みで税込1万円弱。数年に一度しか使わないような大型スーツケースを数万円で購入するくらいなら、都度レンタルするのも賢い選択かもしれない。

 
業界大手のR&Yレンタルといった業者なら、「リモワ」「サムソナイト」「ゼロハリバートン」などの人気の海外ブランドのスーツケースもレンタル可能。購入を検討しているスーツケースをお試しで使ってみたいという人にとっても便利なサービスだ。

 

収納前のケア、収納時に便利なグッズ

 
次に、スーツケースを使った後、収納する前にしておきたいアフターケアや、収納時の工夫を紹介しよう。

 

なにはともあれ、玄関でキャスターを除菌

玄関先で、まずはキャスターを清潔にしよう。水拭きで泥汚れなどを落とした後、除菌シートを使って拭けば安心だ。必ずそこまで終えてからスーツケースを室内に運び込みたい。その後、ケース本体も同様に水拭きと除菌を。

 
また、空港で荷物を預けいれる際に貼られるバーコードシールは、時間が経つほど剥がしづらくなる。旅のコレクションとして貼りっぱなしにしておきたい人は例外だが、シール類はすぐに剥がすのが賢明だ。なお、シールはドライヤーなどで熱を加えると取れやすくなる。

 

内部掃除にはハンディクリーナーが便利

荷解きが終わったら、スーツケース内部にたまったゴミやホコリなどを掃除機で吸い取ろう。旅先によっては細かい砂がたまったりもする。そんなときは、ハンディクリーナーが便利!また、細かい綿ぼこりなどはガムテープで除去するといい。

 

陰干しの手順を踏んでおくと気持ちがいい

外側と内側がきれいになったら、開いた状態で1日陰干しして、旅行中にこもった湿気や匂いを取ろう。これでかなりリフレッシュされるはず。長期保管を想定するなら、除湿剤や乾燥剤をスーツケースの中に詰めてから、収納場所へ。

 

念入りにするならカバーを装着

スーツケース本体をすっぽり覆うカバーや、キャスターに靴下のように履かせるカバーなどのアイデア商品もある。ハンドルと本体の隙間にはホコリがたまりやすいので、こうしたカバーを活用するのもおすすめだ。ただし、カバーをかけたからといってうっかり屋外で保管しないように注意を。

 

そろそろ買い替えどき、と思ったら

長年、旅をともにしてきた愛着のあるスーツケースにも、いつかは寿命がやってくる。一般的には10年が買い替え目安といわれているが、修理ができなくなってしまったときが、買い替えどき。それでは、破棄するときのマナーは?

 

粗大ゴミとして廃棄する

スーツケースは、自治体によりけりだが、粗大ゴミに分類されることがほとんど。うっかり不燃ゴミと思い込み、いつまでもゴミ収集場から撤去されない……なんて事態を引き起こさないように注意したい。居住エリアの自治体ルールを確認し、粗大ゴミシールの購入や集荷依頼など、廃棄の正しい手順を踏もう。

 

リサイクルに出す

まだ十分に使える状態のスーツケースを手放す際には、リサイクルショップに買い取ってもらうという方法もある。また、近年はヤフオクやメルカリなどに個人で出品する人もいるだろう。こうしたサービスを活用し、できる限り物を無駄にしないように心がけたい。

 

途上国へ寄付する

「スーツケース 寄付」のキーワードで検索すると、さまざまな団体がヒットする。ほとんどが、「まだ使えるスーツケースを回収し、海外の途上国で役立てる」という活動だ。集荷時の送料負担程度で、不要となったスーツケースが処分でき、社会貢献にもつながるというシステムだ。寄付した物資の行き先などを見比べて、利用を検討しよう。

 

お疲れさまの気持ちをもって

 
スーツケースは、言ってみれば自室の縮図のようなもの。快適な空間が作れるかどうか、気持ちよく維持できるかどうかは、自分の心がけ次第だ。旅から帰ったら、収納する前にひと手間かけて、お疲れさま&ありがとうの気持ちをもってスーツケースをケアしてあげよう。

 
一般的に、スーツケース保管時には匂いの強いものは入れないようにと言われるが、筆者は京都の老舗香木店が作る防虫香を入れている。開けたときに、ほんのり和の香りがするのもなかなかいいものだ。薄荷オイルを一滴垂らす、という声を聞いたこともある。

 
スーツケースの手入れに自分なりのスパイスを効かせてもいいし、とにかくニュートラルな状態に戻すのもいい。旅好きを自称するなら、いつでも気持ちよく次の旅に出られるよう、スーツケースの保管にも気を配ってみてほしい。

 
 

関連記事

EDITORS RECOMMEND~編集部のおすすめ~

キーワードで記事を探す