旅の+one

沖縄でのワーケーション、オススメ度は?

文/佐藤双葉(SKYWARD編集部)

2020年、新型コロナウイルスという目に見えない敵との戦いがいまだに続いている。次第に以前のような生活が取り戻されつつはあるが、今まで当たり前だったことが当たり前でなくなり、働き方が変わったという人は少なくないだろう。数年前から「働き方改革」とはいわれてきたが、新型コロナウイルスの影響で期せずして、新たな働き方が一気に身近になった。

 
実際、自宅でのリモートワークをはじめ、オンライン会議の機会は格段に増加。職種や業種にもよるが、パソコンとWi-Fiがあればどこにいてもある程度の仕事はできることがわかった。

 
そんな新たな働き方の一つとして「ワーケーション」というワードをよく耳にするようになった。これは、ワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組み合わせた造語で、観光地やリゾートで働きながら休暇をとる過ごし方のこと。この夏、いい機会だと思い、ワーケーションを体験してみることにした。

 

沖縄の癒やしの空間へ

海

▲読谷村の海岸沿いに広がる「星のや沖縄」。

 
目指すは沖縄。久々の飛行機にワクワクしながら那覇空港に到着すると、南国感にさらに上がるテンション。レンタカーを飛ばして、沖縄本島中部の読谷村(よみたんそん)に今年7月にオープンしたばかりの「星のや沖縄」へ向かった。

 
初めに目に入ってきたのは、大きな壁「グスクウォール」。外からは宿泊する棟やダイニングなど中はほとんど見えず、それがさらに特別感と期待を高めてくれる。まずは深海をイメージしたというレセプションへ。そこからカートでいよいよウォール内に入ると、ゆったりとした空間のなかに、2階建ての各客室と手入れの届いた草木、そしてインフィニティプールが広がる。

 
プール

▲プールサイドにはゆったりと過ごせるスペースが。

 
筆者が宿泊した客室は、入り口が大きな窓になっており、開放感たっぷり。そして真正面には沖縄の美しい海! 「星のや沖縄」はすべての部屋がオーシャンビューで、目の前には海以外のものは何もない特等席なのだ。部屋の真ん中には大きなテーブルがあり、左側の小上がりの先には寝室と浴室、右側には掘りごたつ式のスペースが。部屋の素晴らしさに興奮冷めやらぬまま、まずはプールへ。翌日は天気が少し崩れるという予報だったので、「バケーション」のほうから楽しもうというねらいだ。海が目の前なので、インフィニティプールは本当に海と一体化している錯覚を起こすほど。プールサイドでゆったりと過ごすもよし、がっつり泳ぐもよし、子どもから大人まで楽しめる空間で一気に癒やされていく。仕事のことはいったん忘れて、非日常を満喫しよう。

 

仕事の合間も贅沢な空間で休憩

フゥシ寝室

▲海を見ながらの仕事は、いつもより効率が上がる気がした。

 
翌日は「ワーク」の日。「星のや沖縄」の空間、食事を満喫して、すっかり休暇モードになってしまったが、仕事もしなくては。この素晴らしい客室のどこを拠点とするか、部屋の中をウロウロ。ひとまず、ベッドルームの窓際にある机にパソコンを置き、仕事をスタート。広く落ち着いた部屋で、目の前の海と風の音だけが聞こえるなか、自らのタイピングの音が響く。なんだかすごく優雅な気持ちになって、仕事がはかどるはかどる。ランチには隣にある「バンタカフェ」に行こう、という楽しみも手伝って、いつもの数倍のスピードで仕事が進んだ。

 
バンタカフェ

▲「星野リゾート バンタカフェ」の岩場のテラスでほっと一息。

 
「星野リゾート バンタカフェ」は星のや沖縄に隣接する、宿泊者以外も利用できるカフェ。海を一望できることはもちろん、印象的な大きな屋根が波の音を反響させ、波打ち際にいるよう。畳のようなテラス席や、のんびり足を伸ばせるごろごろラウンジと名付けられたソファ席、森の中を探検しているような席など好きなところで寛げる。

 
バンタカフェごろごろラウンジ

▲ごろごろラウンジで、足を伸ばしてゆっくりと。

 
ランチにはポークたまごおにぎりと、沖縄伝統のぶくぶく茶をモチーフにしたぶくぶくジュレソーダを。仕事の合間に、こんな贅沢な空間で過ごせるのもワーケーションの醍醐味だ。ソファ席は室内で電源も完備されているので、仕事の続きをやるのもいいかも、と迷ったが、少し混雑していたので、ついつい長めになったランチを終えて部屋へ。

 

ワークとバケーションをうまく切り替え

フゥシ床座

▲客室内の各所にコンセントがあるので、パソコンでの作業も安心。

 
午後は気分を変えて、掘りごたつ式のスペースで仕事再開。紫色の壁紙と窓の外の海に非現実感を味わいながら、カタカタとパソコンと対峙。ちょっと煮詰まってきたので、備え付けのBluetoothスピーカーとスマートフォンをつなげると、重低音が広がって、これまた素晴らしい空間が更新された。早めに仕事を切り上げて、夕食は「バケーション」モードで、琉球シチリアーナのコースとワインに舌鼓。我ながらうまく切り替えられていると思いながら、ワーケーションを満喫した。

 
客室 テラスリビング

▲部屋からの夕焼けはすべてを忘れさせてくれる最高の景色。

 
ズバリ初めてのワーケーションの感想は「オススメ!」。旅行に行ったのに仕事できるのだろうか、と思っていたが、メリハリがついて仕事も休暇もどっちも充実するし、仕事中に休憩するにも非日常の空間があるし、お天気や自分の体調にあわせて好きに時間を使える。何より、コロナ禍で窮屈な生活を送る日々において、非日常でありながら密にならず、落ち着いて過ごせることは最高の時間だったと思う。この機会に、ちょっと試しに「ワーケーション」をやってみてはいかがだろうか。

 

写真提供/星のや沖縄

 
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