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8月1日「水の日」に知ってほしい、大切な水の話と美しい各地の水景

年々暑さが厳しくなり、8月には水の使用量はピークとなる。水の貴重さや水資源開発の重要性について広く考えてもらうため、8月1日は「水の日」、8月1日~7日は「水の週間」と定められている。外出するのが難しい今、水の大切さについて考えてみてはいかがだろうか。ここでは「水の日」の歴史や水にまつわる名所を紹介しよう。

 

「水の日」とは?

水は生活や経済活動に欠かせない重要な資源。普通に暮らしている以上は、水について不自由を感じにくい時代であるが、実際は水需要の増加や水資源開発の困難さなどの問題が山積している。

 

日本の「水の日」は8月1日

水の貴重さや水資源開発の重要性について、関心と理解を深めてもらうべく、昭和52(1977)年、閣議了解により毎年8月1日が「水の日」と定められ、この日からの一週間(8月1日~7日)は「水の週間」となった。以来、毎年8月になると、地方公共団体や関係団体が連携しながら、ポスターによる啓発や講演会の開催、学校では作文コンクールなどが行われる。

 

国際連合が定めた「世界水の日」は3月22日

世界に目をやれば、慢性的な水不足に悩む国が多く存在する。これらの国では、安全な飲料水を確保できず問題は深刻だ。その理由は、人口急増や経済発展、それに伴う環境破壊などが挙げられる。さらに、地球温暖化による気候変動や施設の老朽化などが水の利用可能量に悪影響を及ぼすことも懸念され、地球規模で見ても水を取り巻く問題は悪化の一途を辿っている。

 
こうした状況をふまえ、国際連合では毎年3月22日を「世界水の日」に定めた。目的は、水資源の保全や開発について啓発することだ。毎年この日には世界中で会議やセミナー、展示会などが開催される。

 
もちろん、このようなイベントに参加せずとも、自身で調べものをするなどして知識を深めるのもよいだろう。水は生活や経済活動に必要なだけでなく、美しい水を見ることによる癒やし効果についても語るべき点は多い。特に、水が豊富に湧き出る場所や、水景が楽しめる名所は格別だ。こうした場所への旅行を計画するなどして、暑い8月を有意義に過ごしてほしい。

 

水にまつわる各地の絶景

自然が織り成す美しい水景が数え切れないほどある日本。そのなかでもお薦めの絶景をいくつか見ていこう。写真を見て想像するだけでも癒やされるはずだ。

 

【北海道】神の子池(かみのこいけ)

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「阿寒摩周国立公園(あかんましゅうこくりつこうえん)」に属し、摩周湖の北側に位置する神の子池。周辺はうっそうとした森林に囲まれ、奇跡のように澄んだ水が湧く地として知られている。アイヌ語で摩周湖のことを「カムイトー(神の湖)」と呼び、神の子池はその伏流水からできているという伝説があるが、水質は摩周湖とは異なる。

 
池の水はブルーとエメラルドグリーンが混じったような独特の色合いで、「奇跡の青色」とも呼ばれるほどの美しさ。周囲220mほどのこぢんまりとした池で水深は約5m。意外と深さはあるが透明度が高いため、池の底までくっきりと見ることができる。よく見ると、水中に倒木が沈んでおり、その周りを魚が泳ぐ様子が観察できる。

 

所在地:北海道斜里郡清里町字清泉
URL:http://www.kiyosatokankou.com/kaminokoike.html

 

【青森県】青池

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世界遺産・白神山地の西側に位置する十二湖。宝永元(1704)年の大地震による山崩れで沢がせき止められ、形成されたといわれている。実際には33の湖沼が分布するが、展望スポットである大崩(おおくずれ)展望所からだと小さい池は見えず、大きな湖が12見えるため、十二湖と総称されるようになった。

 
十二湖のなかでも「青池」は、その名のとおり、青色のインクを流し込んだような鮮やかなブルーの湖。湖面は鏡のような静けさで、あまりの美しさにい思わず息をのむ。青森県立自然公園に制定された津軽国定公園は、自然と景観がしっかりと保護されているため、天然のブナなどの木々や植物・生物が豊富に残されている。

 

所在地:青森県西津軽郡深浦町松神国有林
URL:http://www.shirakami-jyuniko.jp/

 

【岩手県】龍泉洞(りゅうせんどう)

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日本三大鍾乳洞の一つとされる「龍泉洞」。洞内にすむコウモリとともに、国の天然記念物に指定されている。洞内の総延長は既に知られているだけでも4,088mで、そのうちの700mが一般公開中。総延長は5,000m以上にもなるともいわれ、調査が続けられている。

 
洞内では8つの地底湖が見つかっており、そのうち3つを公開中。湖水の水は世界屈指の透明度を誇り、目の覚めるような青色も印象的。無数の鍾乳石も神秘的で見飽きない。龍泉洞入口の向かい側にある科学館「龍泉新洞」は、洞窟そのものを科学館としており、洞内で発見された土器や石器の標本や、貴重な資料などを展示している。

 

所在地:岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字神成1-1
URL:http://www.iwate-ryusendo.jp/
※2020年5月31日(日)まで閉洞中

 

【東京都】井の頭恩賜公園・井の頭池

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大正時代に開園した「井の頭恩賜公園」。敷地内には、弁天池・お茶の水池・ボート池・ひょうたん池から成る「井の頭池」があり、武蔵野三大湧水地の一つに数えられている。

 
スワンボートが浮かぶ井の頭池は、吉祥寺を代表するのどかな景観であったが、水質悪化が指摘されていた。そのため、平成26(2014)年から1年おきに3回、池の水を抜くと、濁っていた水が透明に一変。2016年には、絶滅したと考えられていたイノカシラフラスコモという貴重な水草が60年ぶりに復活したと発表された。美しい水景を取り戻しつつあるのだ。

 
井の頭恩賜公園は池がメインの観光スポットで、ボートに乗ったりして過ごすのも楽しいが、井の頭自然文化園(動物園)へ寄ったりしながら、半日から1日ゆっくり過ごせる。まさに、都会のオアシスだ。

 

所在地:東京都武蔵野市御殿山1-18-31
URL:https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/jimusho/seibuk/inokashira/index.html

 

【静岡県】柿田川湧水群(かきたがわゆうすいぐん)

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長良川、四万十川とともに、日本三大清流の一つに数えられる柿田川。富士山の周辺で降った雨や雪が地下水となり、長い年月をかけて自然の力でろ過され、地上に湧き出す水が水源となっている。

 
この柿田川の最も上流部にあるのが、柿田川湧水群。1日に約100万tと、日本一の湧水量を誇り、年間をとおして水温が15℃前後と安定しているため、手を浸すと冬は暖かく夏は冷たく感じられて心地よい。豊かな自然が残っており、カワセミやヤマセミも生息する。希少な昆虫や多様な植物も見られるため、自然観察にも最適だ。

 

所在地:静岡県駿東郡清水町伏見72-1
URL:http://www.town.shimizu.shizuoka.jp/category10017815.html

 

【岐阜県】名もなき池(通称:モネの池)

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2017年、「まるでフランスの印象派画家、クロード・モネの絵画のように美しい」と、岐阜県関市にある池がネットやテレビで取り上げられた。それまでは特に話題になることがなかった「名もなき池」であったが、これをきっかけに「モネの池」という愛称で呼ばれるようになり、InstagramやTwitterなどのSNSで広く拡散された。

 
この通称「モネの池」は、透明度が高く初夏は睡蓮が咲き、その中を錦鯉が泳ぐという幻想的な景観が見所。場所がわかりづらいので、池の隣にある「フラワーパーク板取」をカーナビに登録し、車で出かけるのがお薦めだ。

 

所在地:岐阜県関市板取上ケ瀬1643-17
URL:https://www.kankou-gifu.jp/spot/5094/

 

「水の日」に水のありがたさを再発見

身近すぎて考えたことがない人もいるかもしれないが、水はほかに代えられない、極めて貴重な資源である。地上に雨として降り、それが川や地下水となり海に注がれ、蒸発して雨が降る。健全に循環することがなければ、私たちの暮らしも経済活動も成り立たない。

 
8月1日の「水の日」と、この日から始まる「水の週間」は、水のありがたさを再認識する期間でもあるだろう。今回ご紹介した絶景を思い浮かべながら、水の大切さと水を取り巻く環境問題について、あらためて考えてはいかがだろうか。
 

※掲載情報は、2020年5月時点のものです。天候や新型コロナウイルス感染症の感染状況などにより変更になる可能性があります。お出かけの際は、各自治体の要請に従ってください。
 
 

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