旅の寸景

宙に浮かぶ船・足摺宇和海国立公園

【眼福一景/国立公園を旅する】

文・撮影/森田敏隆

高知県幡多(はた)郡大月町の大堂山(おおどうやま)展望台から東に太平洋、西に豊後水道が望める。

自然林の緑で覆われた岬と花崗岩の断崖がそそり立つ大堂海岸の景観、コバルトブルーの太平洋に柏島と遠くに沖の島が浮かぶ。

エメラルドグリーンに輝く透き通った海の入り江に鯛やクロマグロの養殖筏が並ぶ美しい海岸風景。

海水の透明度は沖縄の離島並みで「船が宙に浮いて見える」といわれる。
梅雨明け前のつかの間の快晴は楽園のような絶景を魅せてくれた。

 

足摺宇和海国立公園

足摺宇和海国立公園

独特の豪壮な海岸線、豊かな黒潮の恩恵を受けた海中風景、内陸部には巨木の自然林や渓谷が残り、変化に富んだ景観が特徴の国立公園。柔らかい砂岩が多い竜串では、多様な造形の岩を見ることができる。世界的分布のほぼ北限に位置するサンゴの群集地として、シュノーケリングやダイビングも盛ん。グラスボートや海中展望塔からも、気軽に海中景観を楽しめる。

DATA|国立公園指定日:昭和47(1972)年11月10日
面積:11,345ha(陸域のみ)
地域:愛媛県、高知県
facebook:ashizuriuwakai.np

instagram:ashizuri_uwakai_np

環境省 日本の国立公園Webサイト

 

今月の一景へのアクセス

高知空港・松山空港から大堂山展望台…国道56号線を利用し、車で約3時間30分。

※狭道隘路に注意。

森田敏隆
もりた としたか/風景写真家。1946年、大阪府生まれ。国立公園の四季折々の絶景、棚田や桜などの日本の原風景を50年以上にわたり撮影し続け、80冊の写真集を発表している。

 

(SKYWARD2020年6月号掲載)
※記載の情報は2020年6月現在のものであり、実際の情報とは異なる場合がございます。掲載された内容による損害等については、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
※最新の運航状況はJAL Webサイトをご確認ください。

 

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