海を見下ろす坂道で、声をかけたらふり向いてくれた。近づいて挨拶をすると人慣れしているようで体をすり寄せてくる。グラバー園の周りは角を曲がるたびに新しい猫と出会うから散歩が楽しい。子猫たちがじゃれて団子になって遊んでいたり、道の真ん中や階段の途中でくつろいでいたり、色も柄もさまざま。
坂を下りて商店街を歩くと、八百屋さんの軒先でみかんやメロンの間に猫が丸くなって寝ていた。猫を満喫した長崎の1日。
安彦幸枝
あびこ さちえ/写真家の泊昭雄氏に師事。写真集に『庭猫』(パイインターナショナル)。『どこへ行っても犬と猫』(KADOKAWA)。
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