SNS映えする新店ばかりに注目がいきがちな昨今、本当に落ち着ける昔ながらの居場所も求めていたりしませんか?そんな方に今回おすすめしたいのが、御徒町にある「馬山館(まさんかん)」という大衆焼肉店です。
上野と御徒町の中間にあり、多くの焼肉店が密集した焼肉タウンで古くからお店を構える、老舗の一つ。決して煌びやかな外観や内装とはいえませんが、なんだか実家に帰ってきたかのような居心地のよさがあります。
そう、ここはいわゆる煙モクモク系の焼肉店!無煙ロースターとは、文字どおり無縁。ガスロースターで、ジュジュッと鉄板の上でお肉を焼きながら、だれでもいつでも気軽に楽しめちゃいます。
必食の名物メニューは、「げた塩」(900円)。「げた」とは、カルビのなかでもアバラの間に位置するお肉のこと。骨から切り出した際、下駄(げた)の形に似ていることから名付けられたといわれています。そのような「げた」を、ニンニクや塩ごま油をベースとした、パンチのある塩だれで揉み込んでいます。
これをガスロースターで焼きあげるわけですが、舞い上がる煙までもが食欲をそそるもの。もともとしっかりとした肉質の部位なので、食べやすいよう細かく隠し包丁を入れてありますが、その切れ目に特製の塩だれが入り込み、焼くと食べる前から香りがふわっとあたり一帯に!
もうそんなパワフル系のお肉を目の前にしたら、ここはガマンできずに、いつものオンザライス!こんもりとした白米の日本昔話盛りの頂点に、げた塩をオンするだけで、なんだかお肉が梅干しのように見えてくるのは不思議なものです(笑)。
お肉をそのまま口に放り込めば、もう興奮!
噛めば噛むほど美味しくなるとは、まさにこのことで、歯を入れた瞬間に溢れでる肉汁。ガツンとしたニンニクの風味が「鼻」をくすぐり、力強い肉汁と塩だれのタッグに「腹」もくすぐられます。いわずもがなで、白米も止まらなくなり、まさにこの美味しさはデブリシャス!
もちろん、タレ系のお肉だって秀逸。ハラミの肉質もさることながら、長年伝承されてきた秘伝のタレがコクのある味わいで、適度な甘みがこれまたごはんがススませてしまいます。
肩のこらない雰囲気で、白米を手にモリモリとお肉をオンザライスしながら食べれば、なんだか童心にかえった気持ちで太れちゃいますね。時代が変ろうとも、この味と空間、そしてオンザライスだけは変わらないような、まさに「焼肉の原点回帰」ともいえるかもしれません!
馬山館
住所:東京都台東区東上野2-15-6
電話番号:03-3831-5267
営業時間:11:30~15:00頃、18:00~23:00(平時)
定休日:月
Webサイト:http://www.guidenet.jp/shop/144e/
フォーリンデブはっしー
グルメエンターテイナー。お肉博士とお米ソムリエの資格を持ち、肉を中心にごはんのオカズを求めて全国を食べ歩く。フォロワー数27万人超えのInstagramと、月間200万アクセスを記録するグルメブログが人気。YouTubeチャンネルではおすすめグルメのまとめ動画などを公開。農林水産省の国産食材アンバサダーや、総務省の地域力創造アドバイザーなども務める。決めゼリフは、デブリシャス!
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