旅ごはん

時代に流されない焼肉タウンの名物肉【フォーリンデブはっしーの29の日はコレだ!】

文/フォーリンデブはっしー 撮影/巣山サトル

SNS映えする新店ばかりに注目がいきがちな昨今、本当に落ち着ける昔ながらの居場所も求めていたりしませんか?そんな方に今回おすすめしたいのが、御徒町にある「馬山館(まさんかん)」という大衆焼肉店です。

 

 
上野と御徒町の中間にあり、多くの焼肉店が密集した焼肉タウンで古くからお店を構える、老舗の一つ。決して煌びやかな外観や内装とはいえませんが、なんだか実家に帰ってきたかのような居心地のよさがあります。

 

 
そう、ここはいわゆる煙モクモク系の焼肉店!無煙ロースターとは、文字どおり無縁。ガスロースターで、ジュジュッと鉄板の上でお肉を焼きながら、だれでもいつでも気軽に楽しめちゃいます。

 

 
必食の名物メニューは、「げた塩」(900円)。「げた」とは、カルビのなかでもアバラの間に位置するお肉のこと。骨から切り出した際、下駄(げた)の形に似ていることから名付けられたといわれています。そのような「げた」を、ニンニクや塩ごま油をベースとした、パンチのある塩だれで揉み込んでいます。

 

 
これをガスロースターで焼きあげるわけですが、舞い上がる煙までもが食欲をそそるもの。もともとしっかりとした肉質の部位なので、食べやすいよう細かく隠し包丁を入れてありますが、その切れ目に特製の塩だれが入り込み、焼くと食べる前から香りがふわっとあたり一帯に!

 

 
もうそんなパワフル系のお肉を目の前にしたら、ここはガマンできずに、いつものオンザライス!こんもりとした白米の日本昔話盛りの頂点に、げた塩をオンするだけで、なんだかお肉が梅干しのように見えてくるのは不思議なものです(笑)。

 

 
お肉をそのまま口に放り込めば、もう興奮!
噛めば噛むほど美味しくなるとは、まさにこのことで、歯を入れた瞬間に溢れでる肉汁。ガツンとしたニンニクの風味が「鼻」をくすぐり、力強い肉汁と塩だれのタッグに「腹」もくすぐられます。いわずもがなで、白米も止まらなくなり、まさにこの美味しさはデブリシャス!

 

 
もちろん、タレ系のお肉だって秀逸。ハラミの肉質もさることながら、長年伝承されてきた秘伝のタレがコクのある味わいで、適度な甘みがこれまたごはんがススませてしまいます。

 
肩のこらない雰囲気で、白米を手にモリモリとお肉をオンザライスしながら食べれば、なんだか童心にかえった気持ちで太れちゃいますね。時代が変ろうとも、この味と空間、そしてオンザライスだけは変わらないような、まさに「焼肉の原点回帰」ともいえるかもしれません!

 

馬山館
住所:東京都台東区東上野2-15-6
電話番号:03-3831-5267
営業時間:11:30~15:00頃、18:00~23:00(平時)
定休日:月
Webサイト:http://www.guidenet.jp/shop/144e/
※2021年12月29日現在の情報です。営業状況、営業時間は変更になる可能性がありますので事前にご確認ください。

 
フォーリンデブはっしー
グルメエンターテイナー。お肉博士とお米ソムリエの資格を持ち、肉を中心にごはんのオカズを求めて全国を食べ歩く。フォロワー数27万人超えのInstagramと、月間200万アクセスを記録するグルメブログが人気。YouTubeチャンネルではおすすめグルメのまとめ動画などを公開。農林水産省の国産食材アンバサダーや、総務省の地域力創造アドバイザーなども務める。決めゼリフは、デブリシャス!

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