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9月12日は「宇宙の日」。神秘に満ちた宇宙と最先端技術を知る

子どもから大人まで、多くの人を魅了する壮大な宇宙。2019年4月には、国際協力プロジェクトが8つの電波望遠鏡をあわせてブラックホールの撮影に世界で初めて成功したというニュースに、胸をときめかせた人も多いのではないだろうか。

 
ここでは、9月12日「宇宙の日」の由来に加え、国内で宇宙を体感できる施設をピックアップして紹介する。

 

「宇宙の日」の由来はあの宇宙飛行士

9月12日は宇宙の日。国際宇宙年であった1992年に制定された。毛利衛(もうりまもる)氏が日本人として初めてスペースシャトルに搭乗し、宇宙へ飛び立った日が9月12日であることにちなんでいる。毎年この日に宇宙をテーマとした科学館・博物館でのイベントや講演会などが多く実施される。

 
その一つが、「『宇宙の日』記念 全国小・中学生作文絵画コンテスト」。毎年さまざまなテーマが設定され、2019年は「初開催!宇宙万博」と題し、「未来には、宇宙にたくさんの国の人や宇宙人が集まり、技術や芸術を展示し交流する『宇宙万博』が開催されているかもしれない」と未来の姿が投げかけられ、自由な発想の作品を募集した。

 
また、9月12日「宇宙の日」と10月4日~10月10日の「国際宇宙週間」にちなみ、9月初旬から10月上旬までは「『宇宙の日』ふれあい月間」とされ、宇宙に関連する施設の一般公開などが行われる。特に、青少年向けイベント「ふれあいフェスティバル」では、宇宙飛行士が登壇してトークショーを開催するなど、宇宙について理解が深まるイベントとして行われている。

 
2020年は新型コロナウイルス感染症の影響が懸念されるが、宇宙について理解を深めるよい機会なので注目したい。

 

楽しみながら学べる宇宙体験スポットを紹介

宇宙について知るには本やテレビ番組もいいが、楽しみながら知識を深められるスポットが全国に点在するので、こうした宇宙を体験できる施設も活用してほしい。家族のレジャーやデートにもぴったりなうえ、一人で出かけてもしっかりと知的好奇心を満たしてくれる。

 

JAXA(ジャクサ)筑波宇宙センター(茨城県)

JAXA

 
JAXA筑波宇宙センターは、筑波研究学園都市の一画に位置する。宇宙開発に関する技術研究や宇宙飛行士の養成を行っており、日本の宇宙開発の中枢を担っている。

 
同センターでは、本物のロケットエンジンや実物大の人工衛星を間近に観ることができる。常設展では、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟である「きぼう」の実物大モデルや、宇宙ステーション補給機「こうのとり」の試験モデルを観覧できる。企画展示は、ミュージアムショップがある「プラネットキューブ」という場所で行われており、時節ごとにテーマが変わる。

 
なお、ここではさまざまな最新の研究や実験も行われている。例えば、宇宙に行って帰ってきた「宇宙メダカ」や宇宙で結晶化されたタンパク質など、ロマン溢れるテーマも研究されている。

 
日本の宇宙開発の最先端である、JAXA筑波宇宙センター。この地だからこそ楽しめる数々の展示は、宇宙好きなら必見のスポットである。入場は無料だが事前予約制なのでご注意を。

 

宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センター
電話(見学案内係):029-868-2023
住所:茨城県つくば市千現2-1-1
URL:https://fanfun.jaxa.jp/visit/tsukuba/
休館日:不定休、年末年始(12月29日〜1月3日)、施設点検日等 

 

日本科学未来館(東京都)

日本科学未来館

 
科学技術を文化の一つとして捉え、語り合う場として開館された日本科学未来館。現在の館長は冒頭で紹介した毛利衛氏だ。

 
科学技術を専門としない人でも楽しく理解できるように、工夫がなされている。目で見るもの以外に、体を使って楽しめる体験型の展示が充実しており、レジャー感覚で訪れることができるのが特徴だ。

 
例えば、中性の電気を持たない小さい粒子(素粒子)であるニュートリノが観測できる、世界最大の地下施設である「スーパーカミオカンデ」の10分の1模型。その中に入って、壁や床一面にずらりと並んだセンサーをじっくり観察できる。そのほか、ごくわずかな光も観測できる「光電子増倍管」や放射線の軌跡を煙のような線として観測できる「霧箱」なども展示され、好奇心がそそられる。

 
さらに、国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙居住棟の中も体験できる。ちなみに、ISSは1周約90分というスピードで地球の周りを回りながら、実験や研究、天体観測などを行うための有人実験施設。日本科学未来館を訪れた宇宙飛行士による直筆サインなどもあわせて展示されている。

 
科学コミュニケーターによる講演などのイベントも充実しており、宇宙飛行士がゲストとして登場することもある。ISSから見た地球の姿や気候変動問題など幅広い内容が取り上げられる。

 
入館の際は、公式スマホアプリの「Miraikanノート」(Android版/iOS 版)をダウンロードすることをお勧めする。音声ガイドなどの充実した情報提供サポートによって、より深く理解し楽しめるだろう。

 

日本科学未来館
電話:03-3570-9151
住所:東京都江東区青海2-3-6
URL:www.miraikan.jst.go.jp/
休館日:火曜日(祝日は開館)、年末年始(12月28日~1月1日)

 

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(岐阜県)

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館

 
航空と宇宙に特化した専門博物館としては、国内で唯一の施設がこの岐阜かかみがはら航空宇宙博物館だ。9,400㎡もの展示面積を持ち、戦闘機や世界航空史の発端となったライト兄弟の「ライトフライヤー」の実物大模型が、翼を広げた迫力のある姿で展示されている。

 
宇宙エリアは2階に位置する。S1(1階)からS5まで5つのゾーンに分かれ、宇宙探査の歴史を振り返りながら体験できる。

 
S1では、空への挑戦から宇宙への挑戦の推移を紹介。重力を振り切って宇宙へ到達するためのロケットエンジンや、ロケット先端の衛星を守る「フェアリング」という部材などを展示している。

 
S2では、ロケットを紹介。現在開発中のH3ロケットを含め、近年の代表的な国産ロケットを広大なスペースを活かして展示している。ロケット開発の歴史や各国のロケット比較や飛行制御の仕組みなど、ロケットについて多角的に取り扱うことで、包括的に知ることができるエリアとなっている。

 
S3では、宇宙技術のなかでも人工衛星に着目し、さまざまな人口衛星のメカニズムについて展示を行う。電波中継を司る「通信・放送衛星」、天気予報や災害の情報に役立つ「気象衛星」、GPSなど位置確認に用いられる「測位衛星」など、それぞれの役割や構造について展示され、理解を深められる。見どころは、通信放送技術衛星の「かけはし」や人工衛星の軌道を表したモデルで、その大きさ差は圧巻だ。

 
S4は、有人宇宙開発が展示テーマ。ISSの日本実験棟「きぼう」の実物大模型のほか、スペースシャトルの25分の1模型や、宇宙服および宇宙遊泳噴射装置の実物大模型も展示する。

 
S5では、生命の根源の謎を探り続ける最先端分野である宇宙探査について紹介。日本初の小惑星探査機で、世界で初めて小惑星のサンプルを採取して地球に帰還することに成功した「はやぶさ」。そして、その後継機として現在探査中の「はやぶさ2」や、火星探査車の「キュリオシティ」などをシンボル展示としている。

 

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館
電話:058-386-8500
住所:岐阜県各務原市下切町5-1
URL:www.sorahaku.net/
休館日:第1火曜日(休日の場合、翌平日)、年末年始(12月28日~1月2日)
(注1)8月の第1火曜日は開館します。
(注2)その他、メンテナンスのため臨時休館する場合があります。

 

秋晴れの日は空を見上げてみよう

日進月歩の宇宙テクノロジー。ひょっとすると、今後も宇宙旅行は一般化するかもしれない。世界中の技術者によって最先端の知恵を集結させつつ、技術の発展が期待できる、目が離せない分野だ。

 
すがすがしい秋晴れの日は空を見上げて、はるかな宇宙に思いを馳せるのもよいだろう。宇宙についての謎や夢、ロマンは尽きることがない。

 
※掲載情報は、2020年6月時点のものです。新型コロナウイルス感染症の状況などにより変更になる可能性があります。お出かけの際は、各自治体の要請に従ってください。
 
 

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