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バーボンおすすめ20選|定番からプレミアムまでの銘柄と特徴

世界的にウイスキーがブームになるなか、アメリカンウイスキーの一つである甘くて香ばしいバーボンは、独自のポジションを占めている。ほかのウイスキーとの違いについて学び、銘柄ごとの味わいを覚えて、その幅広い世界を楽しもう。

 
この記事では、

 
・バーボンの基礎知識
・種類とその特徴、選び方
・定番~マニアック~プレミアム銘柄
・おすすめの美味しい飲み方

 
について詳述する。

 

ウイスキーをあらためておさらい

 
バーボンはウイスキーの一種である。ということで、まずはウイスキーの定義から見てみよう。ウイスキーは、大麦、ライ麦、小麦、オーツ麦、トウモロコシなどの穀物を原料とし、糖化・発酵・蒸留を経て得られた原酒を木樽に入れて寝かせて造る。「木樽で寝かせる」というのが大きな特徴である。

 

世界の5大ウイスキーとは

世界には5つの傑出したウイスキー産地があり、そこで生産されたウイスキーは“世界の5大ウイスキー”と呼ばれる。すなわち、

 
・スコッチウイスキー
・アイリッシュウイスキー
・アメリカンウイスキー
・カナディアンウイスキー
・ジャパニーズウイスキー

 
の5つだ。5大ウイスキーはそれぞれ法や規定で定められた原料と製法で造られ、各地の風土と相まって、味わいに個性がある。

 

アメリカンウイスキーとは

アメリカで造られるウイスキーの総称が「アメリカンウイスキー」である。アメリカではスコットランドやアイルランドから渡ってきた移民によって18世紀ごろから盛んにウイスキー造りがなされるようになった。その後、アメリカで独自の進化を遂げ、現在の形になった。

 
バーボンウイスキーはアメリカンウイスキーを代表する1タイプである。バーボンのほかには、ライウイスキー、ホイートウイスキー、モルトウイスキー、ライモルトウイスキー、コーンウイスキー、ブレンデッドウイスキーがあり、それぞれに細かな定義付けがなされている。

 

バーボンとは何か、その特徴は?

 
バーボンウイスキーはアメリカンウイスキーを代表する1タイプである。ケンタッキー州のケンタッキーバーボンとテネシー州で造られるテネシーウイスキーがバーボンの双璧だ。

 

ほかのウイスキーと異なるポイントは?

まず原料だが、バーボンは原料の51%以上がトウモロコシでなくてはならない。そこにライ麦や大麦、小麦などが加わる。麦芽を原料とするスコッチや日本のウイスキーとはこの点がまず大きく異なる。

 
また、ウイスキーの仕込み水は軟水がよいとされているが、バーボンでは弱アルカリ性の硬水が用いられる。製造過程で、糖化や発酵に不向きな弱アルカリ水のpHを調整するために、蒸留の際に出る酸度の高い廃液を加える「サワーマッシュ」が行われる。これはバーボン独自の方式である。

 
蒸留直後のニューポットのアルコール度数は80%以下に制限されている(アルコール度数が高すぎると原料穀物の違いが出なくなる)。アルコール度数を表すのに「プルーフ」が使われるのもバーボンの特徴。

 
プルーフはアルコール度数を倍にした数字で、「101プルーフ」とあれば、アルコール度数が50.5%であるという意味だ。現在は、ラベルにプルーフと通常のアルコール度数を併記している。

 
熟成に新樽を使うのもバーボンの大きな特徴だ。内側を焦がした新樽が使われ、それに起因するバニラ香、トースト香、甘みがバーボンの魅力となっている。木樽からの抽出物が分解されて糖分となり、天然の甘さをバーボンに与えるのだ。スコッチやアイリッシュではまず新樽は使わない。

 
バーボンウイスキーはとても暑い環境で貯蔵されるため、熟成が早く進み、樽由来のタンニン、糖分、色、バニラやココナッツの香りや風味も短期間で抽出される。2年程度の樽熟成で味わいは十分に完成されるが、ほとんどの銘柄はこれより長い熟成期間を経てリリースされる。

 

バーボンという名前にはワケがある

バーボンウイスキーの生産の中心はアメリカ南部ケンタッキー州である。これはバーボンの歴史と関係している。

 
アメリカ独立戦争の時、フランスのブルボン朝がアメリカに味方した。このことへの謝意を示すべく、後に第3代アメリカ合衆国大統領になるトーマス・ジェファーソンはケンタッキー州の郡の1つをバーボン郡(バーボンはブルボンの英語読み)と名付けた。

 
この地方で造られたウイスキーがその地名から「バーボンウイスキー」と呼ばれるようになった。バーボンが最初に造られたのはアメリカ合衆国建国の年である1789年、牧師のエライジャ・クレイグの手によるといわれている。

 
熟成用の樽の内側を焦がすバーボン独特の製法の由来には諸説あるが、その1つに、クレイグ牧師が樽を置いていた鶏小屋がボヤに遭い、偶然樽の中身にトースト香が付いたというものがある。

 

ケンタッキーとテネシーの違いは?

「ジャックダニエル」で知られるテネシーウイスキーは、ケンタッキーバーボンと材料・蒸留方法・熟成方法の違いがないので、バーボンウイスキーの一部として分類されている。

 
テネシーウイスキー独特の製法に、サトウカエデの木炭を用いた濾過がある。「チャコールメローイング」や「リンカーン・カントリー・プロセス」と呼ばれるこの製法により、テネシーウイスキーはまろやかな味わいと独特のスモーキーな風味を持つ。この製法がテネシー州では義務付けられている。

 

バーボンの種類と選び方

 
まずは製造プロセスによる違いを覚えよう。それぞれの特徴を知れば、どのバーボンが自分の好みに合いそうか、選ぶべきアイテムがおのずと見えてくるはずだ。

 

ストレート・バーボン

バーボンのなかでも、2年以上熟成したもの。バーボンは比較的早く熟成するので、熟成年数を明記していないものも多いが、「本格派」といえるのはやはり熟成年数が記されたストレート・バーボンということになる。

 
8年もの、12年ものなど長期熟成を経たバーボンは、香りが複雑で、味わいは緻密、まろやかになる。異なる熟成期間の原酒をブレンドして瓶詰めする際は、最も短い熟成年数をラベルに表記することになっている。

 

シングル・バレル・バーボン

樽同士の原酒のブレンドを行わずに瓶詰めしたもの。通常、各蒸留所は銘柄ごとのスタイルを保持するために多くの原酒をブレンドして香味調整をしている。それに対し、シングル・バレルはその樽の個性そのもので、調整はされていない。

 
当然、単一の樽だけで勝負できる優れた原酒しかシングル・バレルでは売られない。希少な唯一無二の個性を楽しめるというわけだ。

 

スモール・バッチ・バーボン

少数の選び抜かれた樽の原酒のみをブレンドしたもの。通常5~10種類の原酒で造る。個性的で、希少性も完成度も高い。

 

アルコール度数もチェックしよう

バーボンは熟成樽に入れる前のアルコール度数が62.5%以下、ボトル詰めする際の度数は40%以上と規定されている。多くの銘柄はアルコール度数40%台だが、なかには50%を超えるものもある。

 
これは加水の割合によるもの。無加水のままでボトリングされる度数の高いものもある。最初は40%台のものから試して、ある程度飲み慣れてから、高アルコール度数の銘柄も飲んでみるといいだろう。

 

バーボンおすすめ銘柄~おさえておきたいスタンダード

まずは、必ず知っておきたいスタンダード銘柄からご紹介しよう。大手蒸留所のバーボンは、西部の荒野でカウボーイと一緒に飲みたいような「カントリー派」と、ニューヨークの摩天楼を眺めながら飲みたいような「アーバン派」とに大別できる。

 

「カントリー派」の定番3本

ジムビーム

▲出典:サントリーURL

 
1795年に樽で出荷された「オールド・ジェイク・ビーム・サワーマッシュ」がジムビームの原点。2019年時点のデータで「世界で最も売れているバーボン」である。

 
初代のジェイコブ・ビームから代々一族出身者が蒸留責任者を務める。現在は7代目のフレッド・ノーがその任に就いている。2014年以降はサントリーホールディングスが所有。上品なバニラ香を特徴とする。アルコール度数40%、税込希望価格1,694円(700ml)。

 

アーリータイムズ イエローラベル

▲出典:アサヒビールURL

 
1860年設立。その名は「アーリータイムズ・メソッド(昔ながらの製法)」を守るとの信念から付けられた。また「アーリータイムズ」には「開拓時代」という意味もあり、フロンティアスピリッツへの賛辞も込められている。

 
甘い香りと後口のキレのよさが特徴。活性炭を使って濾過することで不純物を除去、クリアな味わいになっている。アルコール度数40%、税込参考価格1,760円(700ml)。

 

ワイルドターキー 8年

▲出典:CT Spirits JapanURL

 
1869年創業のリピー蒸留所を起源とする。「ワイルドターキー」のブランド名が付いたのは1940年。当時の社長が自社のバーボンを七面鳥ハンティングの仲間に振る舞ったところ好評で、仲間の一人が「ワイルドターキー」と名付けることを提案したというエピソードが残る。

 
原料となる穀物の構成比は非公開だが、マスター・ディスティラーのジミー・ラッセル氏は「すべてのバーボンのなかでトウモロコシの比率が最も低く、ライ麦と大麦麦芽を多く使っている」と明かしている。

 
蒸留後のアルコール度数を60~65%と低めにすることで加水量を抑え、原酒に近い豊かな香味を実現。日本限定商品の8年熟成は、バニラ、ハチミツ、シガーの香りがクッキリと立ち、松葉やワックスのニュアンスが複雑みを添える。黒糖のような濃密な味わい。アルコール度数50.5%、税込希望価格4,070円(700ml)。

 

「アーバン派」の定番4本

ジャック ダニエル ブラック(Old No.7)

▲出典:アサヒビールURL

 
ケンタッキーバーボンの向こうを張って、テネシーでは「テネシーウイスキー」という言い方を好む(法律上の分類は「バーボンウイスキー」だが、それを名乗る義務はない)。

 
蒸留したてのウイスキーを、楓の木炭を敷き詰めた濾過槽に垂らしていく「チャコールメローイング製法」を採用。これにより、まろやかでクリーンな味わいに。アルコール度数40%、税込参考価格2,805円(700ml)。

 

I.W.ハーパー ゴールドメダル

▲出典:I.W.ハーパーURL

 
アールデコ風のロゴとステッキを持ったシルクハットの紳士がトレードマーク。最も都会的なイメージをもつバーボンだ。ブランド名は創業者でドイツ系移民のアイザック・ウォルフ・バーンハイムの頭文字「I.W.」と彼の親友フランク・ハーパーの名前をくっつけたものというのが一説。

 
1885年、ニューオーリンズの万国博覧会で金賞を受賞。その後もさまざまな博覧会で金賞を受賞したことから「ゴールドメダル」の異名を取るようになった。原料に占めるトウモロコシの割合が86%と高い。

 
トウモロコシから来る甘みとスッキリ感、なめらかな舌触りが特徴になっている。外観と共に味わいも「スタイリッシュ」と形容されることが多い。アルコール度数40%、税込参考価格2,469円(700ml)。

 

フォアローゼズ

▲出典:キリンURL

 
ラベルに描かれた4輪のバラの花のトレードマークにはフォアローゼズの生みの親ポール・ジョーンズJr.の愛のエピソードが込められている。

 
ある晩、彼は舞踏会で一目惚れした女性に迷わずプロポーズする。女性は「次の舞踏会までお待ちください。プロポーズをお受けするならバラのコサージュをつけて参ります」と答える。かくして約束の舞踏会に女性は4輪の真紅のバラを胸に彼の前に現れる……。

 
フォアローゼズは日本人が戦後初めて口にしたバーボンといわれる。それほど日本と馴染みが深い。フローラルでエステリーな香り、口の中ではシナモンやイチジクのような風味がある。ハーバルな余韻がすがすがしい。アルコール度数40%、税込参考価格1,563円(700ml)。

 

メーカーズマーク

▲出典:サントリーURL

 
スコッチ・アイリッシュ系移民の子孫によって、1840年に設立。丁寧に手づくりするという創業以来のモットーを貫く。トレードマークとなっているキャップを覆う赤いワックスや「メーカーズマーク(製造者の印)」というブランド名を発案したのは6代目の妻マージ・サミュエルズだった。

 
原料として一般的に使われるライ麦の代わりに冬小麦を使うことで、まろやかな口当たりに。酵母は150年以上にわたって受け継がれてきたもの。発酵には樹齢100年以上のアカイトスギの槽が使われている。

 
ハチミツやバニラの香りにシダー、ローストピーナッツ、紅茶の香りが交じる。口の中では、舌触りがスムースで、マロングラッセのような上品な甘みが広がる。アルコール度数45%、税込希望価格3,080円(700ml)。

 

知る人ぞ知るマニアックな6本

「定番」を一通り攻略したら、次は知る人ぞ知るこだわりの銘柄にも挑戦してみよう。

 

ヘンリーマッケンナ

▲出典:ヨドバシ.comURL

 
アイルランドから渡ってきたヘンリー・マッケンナが故郷の蒸留所での経験を活かして、1855年にケンタッキー州フェアフィールドで造り始めた。人の手による丁寧な造りを貫き、その生産量は1日1樽にも満たなかったため、かつては「幻のバーボン」といわれた。

 
現在はヘヴン・ヒル社の蒸留所で製造されているが、「オールドファッションド・ハンドメイド・ウイスキー(古風な手造りのウイスキー)」の伝統は堅守されている。スムースで優しい口当たりだが芯の部分には深いコクが潜む。アルコール度数40%、税込参考価格3,677円(750ml)。

 

ノブ クリーク

▲出典:サントリーURL

 
ジムビームのビーム家が繰り出したクラフトバーボン。禁酒法以前の「ボトルド・イン・ボンド」(水で薄めたり、混ぜ物をしたりした粗悪品の製造を防ぐために政府が定めた厳格な法律に従ったもの。税官吏監視のもと、4年以上熟成し、アルコール度数50%以上で瓶詰めされた)の力強い味わいを復刻した。

 
9年以上熟成、100プルーフ(アルコール度数50%)で、深い味わいと力強さを実現。柔らかな果実香と樽由来のナッツ香がハーモニーを成す。ユニークなボトル形状は禁酒法時代、ブーツに隠すために考案されたものがモチーフになっている。アルコール度数50%、税込参考価格4,221円(750ml)。

 

エライジャ・クレイグ スモールバッチ

▲出典:バカルディ ジャパンURL

 
「バーボンの父」と伝えられるバプティスト派の牧師エライジャ・クレイグにちなんで命名。その名に恥じぬバーボンをとの思いで、企画から商品化まで25年がかけられた。アメリカのウイスキー専門誌でトップウイスキーに選ばれたこともある。

 
バニラ、ドライフルーツ、フレッシュミントの香り、ブラウンシュガーを思わせる甘美で濃密な味わい。現在はヘンリーマッケンナなどと同じくヘヴン・ヒル社の蒸留所で造られている。アルコール度数47%、税込参考価格3,213円(750ml)。

 

オールド・フォレスター 86プルーフ

▲出典:Old ForesterURL

 
1874年にバーボンを初めて密栓して販売したブランド。それまでは量り売りで、粗悪品も多かった。名称は創業者のジョージ・ガーヴィン・ブラウンが敬愛していた南北戦争時代の南軍将軍ネイサン・ベッドフォード・フォレストにちなむ。

 
ほかの銘柄と比べてライ麦比率が高いことが特徴。甘さ控えめでややドライ、重すぎない飲み口を愛するファンも多い。アルコール度数43%、税込参考価格2,650円(750ml)。

 

ジェームズ・E・ペッパー 1776 ストレートバーボン

▲出典:日本酒類販売URL

 
1780年創業。3代目の時代には「オールド1776」の愛称で親しまれたが、時代は下り、大恐慌のあおりを受けるなどあって1958年に蒸留所は閉鎖の憂き目に遭う。

 
しかし、愛好家がインディアナ州の蒸留所とタッグを組み、希少なオールドボトルや資料を参考に当時の味わいを再現。2017年には、長らく荒廃していた蒸留所が改築されて操業を再開した。バニラやハチミツの香りに、ライ麦由来のスパイス香が交じる。アルコール度数50%、税込参考価格6,248円(750ml)。

 

ベレンツェン アップルバーボン

▲出典:ユニオンリカーズURL

 
ここで、飲みやすい変わり種バーボンを1つご紹介!創業250年になるベレンツェン社は、ドイツ最大級のスピリッツ・リキュールメーカー。ドイツでなぜバーボン?と思いきや、同社のアップルリキュールに、正真正銘のバーボンをブレンドしたのが、「アップルバーボン」なのだ。

 
ドイツ産コルンベースのアップルリキュールとバーボンの特徴が溶け合った、フルーティーで飲み心地のよい仕上がりが特徴。ソーダで割るだけで、カクテルのような味わいを楽しむことができる。アルコール度数28%、税込参考価格660円(200ml)。

 

贈り物にぴったりのプレミアムな7本

自分に対するご褒美に、あるいは大切な人への贈り物に好適の、ちょっと贅沢なプレミアム銘柄を紹介しよう。

 

バッファロートレース イーグル・レア10年

▲出典:国分URL

 
バッファロートレース蒸留所は1773年創業。その名前は、蒸留所が建っているケンタッキー州リーズタウンがかつて、野生のバッファローの“通り道(トレース)”だったことに由来する。禁酒法時代においてさえ薬用酒として連邦や州政府からウイスキー製造が認められており、現在操業し続けている蒸留所としては全米で最も古く長い歴史を持つ。

 
イーグル・レア10年は、本場ケンタッキーの風土でじっくりと熟成されたプレミアム・バーボンウイスキー。アメリカの国鳥である「鷲(イーグル)」と「稀な・特別な」という意味の「RARE(レア)」を商品名に冠した、特別感のあるバーボンだ。アルコール度数45%、税込希望価格6,600円(700ml)。

 

ウッドフォードリザーブ ダブルオークド

▲出典:アサヒビールURL

 
ケンタッキー州最古の蒸留所ウッドフォードリザーブ蒸留所で造られるスモールバッチ(少量生産)のバーボンをオーク樽でさらに追熟。濃い琥珀色。キャラメルやヘーゼルナッツの深い香りとなめらかな口当たりが楽しめる。アルコール度数43%、税込参考価格6,017円(750ml)。

 

ミクターズ・US1・スモール・バッチ・バーボン・ウイスキー

▲出典:michter’sURL

 
1753年設立のアメリカで最初の蒸留所、ミクターズ。アメリカ独立戦争に参加した兵士も愛飲したといわれる。その伝統から「US1」の異名を取る。1989年に不況によっていったん姿を消すが、20年以上の歳月を経て復活した。

 
「コスト度外視」のモットーは今も変わらず、厳選された最高の原料を用い、樽に入れる段階でアルコール度数を低めに設定(ボトリングの際の加水を減らし、濃厚な味わいを実現するため)、優美なバーボンとなっている。アルコール度数45.7%、税込参考価格7,120円(750ml)。

 

フォアローゼズ プラチナ

▲出典:キリンURL

 
フォアローゼズの最高級銘柄。日本限定販売。トレードマークのバラはシルバーになり高級感を醸し出している。

 
厳選された原酒のみをブレンド。スパイス、洋梨、バニラの香り。味わいは完熟したプラムとチェリーやキャラメルに、樽由来のオーク感が加わる。クリーミーな舌触りで、余韻が長い。アルコール度数43%、税込参考価格6,385円(750ml)。

 

I.W.ハーパー 12年

▲出典:I.W.ハーパーURL

 
比較的熟成が早く進むことからバーボンは長期熟成に向かないといわれていた時代に、あえて12年間という長期熟成に挑んでリリースされた。

 
スムースで複雑精妙な味わい。アールデコ風のクリスタルボトルは都市のバーのバックバーには欠かせないアイコンとなっている。アルコール度数43%、税込参考価格5,187円(750ml)。

 

ブラントン

▲出典:宝酒造URL

 
1984年にケンタッキー州の州都フランクフォート市の市政200年を記念して誕生したスーパープレミアム・バーボン。ボトルトップに載せられた競走馬のフィギュアが目印。これはバーボンと並ぶケンタッキーの名物、ケンタッキーダービーで疾走するサラブレッドがモチーフになっている。

 
ラベルの文字は手書きで、ふたつとして同じものがない。マスター・ディスティラーを含む少なくとも3人の官能検査官によって厳選された原酒のみを用い、ブレンドすることなしに、シングル・バレルとしてボトリングされる。繊細かつ濃密な味わい。アルコール度数46.5%、税込希望価格13,750円(750ml)。

 

ワイルドターキー レアブリード

▲出典:CT Spirits JapanURL

 
熟成を経た樽原酒を、加水によって度数調整することなく直接ボトリングする、こだわりのバレル・プルーフ。ワイルドターキーはもともと樽詰め時のアルコール度数を低く抑えることで、原酒の繊細な風味をキープしている。

 
マスターディスティラー、ジミー・ラッセル氏が6年、8年、12年熟成の原酒から厳選したものをブレンド。アルコール度数は約58%(ロットにより多少の上下がある)。フローラルでリッチな香りにアーモンドのヒントが交じる。雑味はなく、とろりと甘い口当たりで、うっとりするような余韻が続く。アルコール度数58.4%、税込希望価格6,600円(700ml)。

 

バーボンのおいしい飲み方

ウイスキーの飲み方としては、ストレート、オンザロック、トワイスアップ、ハーフロック、水割り、ハイボールなどがあるが、バーボン独特の香味を楽しむなら、やはりストレートかトワイスアップがおすすめ。また、ハイボールにすると、ほかのウイスキーとは一味違った甘みのある仕上がりとなる。

 
ちなみに、ウイスキーの基本的な飲み方は以下の9種があげられる。

 
・ストレート
・トワイスアップ
・水割り
・オンザロック
・ハーフロック
・ハイボール
・ミスト
・ウイスキーフロート
・お湯割り

 
また、自宅で簡単にできるカクテルとして、氷を入れたグラスにバーボンとジンジャーエールを注ぐ「バーボンバック」がある。ほか、バーボンを使った本格的なカクテルとしては、「ミント・ジュレップ」「ニューヨーク」「オールドファッションド」などもある。詳しいレシピについては、以下の記事を参考にしてほしい。

 

ウイスキーの美味しい飲み方を徹底解説!甘くて飲みやすいカクテルレシピも

 

ウイスキーの世界を広げるバーボンの味わい

スコッチや日本のウイスキーとは原料も製法も異なるバーボン。しかし、そこにはやはりれっきとした「善きウイスキー」としての品質と魅力がある。よそ者扱いして敬遠している人にこそ、飲んで、その豊かな世界に目覚めてほしい。

 
 

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