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海の日とは?2023年は7月17日|由来や世界の海の日を紹介

毎年、7月の第3月曜日に制定されている国民の祝日「海の日」。2023年は7月17日の月曜日が海の日となる。本記事では、日本の海の日の歴史やイベントとともに、世界各国の海の日についても、詳しく紹介する。

 
海に囲まれた日本だからこそ、この機会に海や自然に親しむきっかけにしてはいかがだろうか。

 
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海の日の歴史や行事は?

fireworks

▲シーサイドももち海浜公園(福岡県)

 
まずは、日本の海の日の歴史や由来、海の日に開催される代表的な行事などについてみていこう。

 

海の日の歴史

海の日は1996年から施行された、比較的新しい国民の祝日だ。海の恩恵に感謝するとともに、海洋国家日本の繁栄を願う日だ。当初は7月20日であったが、これはもともとこの日が「海の記念日」として制定されていたことに由来する。

 
7月20日に海の記念日が制定された理由は、1876(明治9)年に明治天皇が東北巡幸の際、灯台巡視船「明治丸」で、青森から函館を経由して横浜港に帰着された日にちなんでいる。

 
その後、2000年より国民の祝日を一部月曜日に移して3連休にする「ハッピーマンデー制度」がつくられた。海の日は2003年よりこの制度が適用され、現在は7月の第3月曜日が海の日となった。

 

海の日のイベント

7月の第3月曜日に海の日が移動されたことを契機に、海の日の本来の意義を忘れないようにと2017年に「海の月間」が制定された。海の月間は7月1日〜31日の1ヵ月間とされ、「海フェスタ」など全国各地でイベントが開催される。

 
この海フェスタ、2019年は静岡で開催された。主なイベントの一つである「海の総合展」では、海に縁のある約40の団体が、海の環境や研究などについてパネルで展示。海洋気象観測船や海上保安庁巡視船など、さまざまな船が寄港し、一般公開や乗船体験ができる企画も行われた。

 

▲「海の日名古屋みなと祭」の花火

 
名古屋で行われる「海の日名古屋みなと祭」も大きなイベントの一つ。祭りのフィナーレには、名古屋港で花火大会も開催され、ライトアップされたビルや船とともに夜空を華やかに彩る。2020年から2022年まで3年連続で開催中止となっていたが、今年2023年はひさしぶりに開催される予定だ。

 
そのほかにも、全国各地で展示、体験教室、ツアー、ライトアップなど、子どもから大人まで楽しめるイベントが開催される。コロナ禍で開催されていなかったイベントも、今年は再開されるものが多いため、ぜひチェックしてみてほしい。

 

海の日は必ず連休に

sky

 
今年に限らず、海の日は月曜日と定められているため、日曜日とあわせて必ず連休となる。しかも6月は祝日がないため、ゴールデンウィーク以来の連休でもある。そのため、海について想像しながら、ゆったりとした時間を過ごせるのではないだろうか。世界の海に関する話題を見つけるのも面白い。

 

世界の海に関連する日は?

 
海の日は、海に囲まれた日本特有なわけでもなく、世界にも海に関連する日が多くある。いくつか紹介しよう。

 

世界海洋デー

seaside

 
海に関連する日として外せないのが、「世界海洋デー」。国際連合(国連)は6月8日を世界海洋デーと制定した。これは1992年にリオデジャネイロで開かれた「環境と開発に関する国連会議」(通称:地球サミット)を受けて、海洋の復興および保護の促進を目的として定めた。

 
それ以降、世界海洋デーは非公式に実施されてきた。2009年から正式に国連の記念日として制定。毎年違うテーマで海や環境について考える日とされ、今年2023年は「Tides are Changing(潮の流れは変わっている)」がテーマだった。

 
国連事務総長からも本テーマについてのメッセージが発表され、各国で海やテーマにまつわるセミナー・イベントが開催される。日本ではあまり大きなイベントは開かれないが、この日に海や海に関する問題について考えてみるのもよいだろう。

 

カナダの海の日

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カナダは前述の地球サミットで世界海洋デーの概念を提唱した国だ。6月8日を「Ocean Day(海の日)」とする。国連が設定したテーマに関する講演会やダイビングイベント、乗船体験など、さまざまなイベントが各地で開催される。

 
50,000頭以上の水の生き物が飼育され、カナダ有数の水族館であるバンクーバー水族館でも6月8日にイベントが行われる。環境に配慮したシーフードを食べようという「Ocean Wise」活動に関するセミナーや海の生き物を触ることができるイベントに加えて、ライブイベントやクッキー、ケーキの配布と賑やかな1日だ。

 

イギリスの海の日

England

 
イギリスもカナダと同様、世界海洋デーである6月8日を「Ocean Day」としている。日本と同じく島国であるイギリスでは、6月8日に各地で海にちなんださまざまなイベントが開催される。

 
2019年6月7日、ロンドン・ヒースロー空港が世界で初めて「サステナブル・シーフード空港」と認められた。同空港の5つのターミナル内にある飲食店の仕入れについて、持続可能でトレーサビリティのあるサプライチェーン構築を目指すもので、国際的な団体であるSustainが認定する。これに伴い、世界海洋デーの6月8日に同空港でイベントが開催された。

 

アメリカの海の日

america

 
アメリカでは、5月22日が「国立海洋デー(National Maritime Day)」と定めている。これは1819年にジョージア州でサバンナ号が初めて蒸気推進による大西洋横断に成功したことを由来として制定された。アメリカ各地の港や都市でイベントが開催される。

 
国立海洋デーは海軍や海事局連邦が中心となって、海の安全や国の安全を願う日である。そのため、殉職船員の慰霊や未来の安全を祈った式典が多く、大統領からもメッセージが発表される。

 

スペインの「海の守護聖母聖カルメンの日」

spain

 
スペインの海にまつわる日としては、7月16日の「海の守護聖母聖カルメンの日」が挙げられる。各地の村(特に漁村)では7月16日にお祭りを開催することが多い。

 
スペインの北西部にある漁村コンバーロでは、伝統のお祭りが開催される。船を花や旗で飾りつけをし、最もきれいな装飾をした船には聖母マリア像が載せられる。着飾った船が、海上で宗教行列を行うのが昔からの習わしだ。

 

そのほかの国の海に関する日

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ニュージーランドでは3月に「Sea Week」を設ける。期間中、海に関する講演会やセミナー、ツアーなどのイベントが開催される。

 
アジアでも、韓国やフィリピンなどで、海や漁業に関連する記念日が制定されている。韓国が5月31日、フィリピンが9月の最終木曜日と日程はまちまちだが、いずれも海に関する式典やセミナー、環境に関するイベントなどが開催されることが多い。

 
このように各国で海にまつわる日を定めているが、多くは先に述べた世界海洋デーにイベントが開催されることが多い。

 

海を身近に感じて楽しむ日に

海といえばビーチを思い浮かべる人も多いだろう。ただ、水族館や釣り、スポーツ、海のグルメまで、海を感じられる方法は豊富にある。海の日をきっかけに、海に関する知識を得たり、イベントを通して環境問題について考えたりして、自然や生物のつながりに思いを馳せてみてはいかがだろうか。

 
 

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