旅の寸景

うだつの上がる町並み【このまち探訪】

ナイキミキ(ジャングル・ジャパン)

うだつのある家屋で美濃和紙の歴史を知る

岐阜県美濃市の中心街にある、うだつの上がる町並みは、長良川左岸の小倉山城の築城とともに整備された城下町。美濃和紙の取り引きによって財を成した商人たちが築き上げた商家が並び、今も昔ながらの面影を残す。もともと「うだつ」とは隣家との間に設けられた、延焼を防ぐための防火壁のこと。それが、いつの間にか富の象徴として、より豪華なデザインを競うようになったという。うだつを見れば、その家の財力が一目でわかる。「うだつが上がらない」という言葉は、ここからきた。主に軒先にある化粧瓦のことを指し、うだつ飾りの名称は上部から「とりぶすま」、「鬼瓦」、左右に広がる「破風瓦」、下部を「懸魚」という。それらの部分が見どころのポイントだ。

 
美濃市役所の東側一帯、今も町並みが保存されているエリアは「目の字通り」の通称で呼ばれ、「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されている。なかでも、隣家同士で装飾美を競った平田家住宅と古川家住宅のうだつは必見とか。こちらは、明治時代の初期のもので、うだつ軒飾りの完成型といわれているそう。国の重要文化財に指定されている造り酒屋の小坂家住宅は鬼瓦を持たない珍しい作り。市指定文化財の旧今井家住宅は最大規模の間取りで、最も古いうだつ、水琴窟のある庭や蔵などに往時の繁栄が見て取れる。それぞれに違う個性や趣が楽しめるうだつの町並み巡りは、同時に美濃和紙の歴史を感じ取ることができる。

 

美濃市へのアクセス

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美濃市観光協会
電話:0570-35-3660
URL:www.minokanko.com/

 

(SKYWARD2020年1月号掲載)
※記載の情報は2020年1月現在のものであり、実際の情報とは異なる場合がございます。掲載された内容による損害等については、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

 
 

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