キャンプの楽しみといえば、バーベキュー。公園や自宅の庭、バーベキュー専門店など、さまざまな場所で楽しむことができる。屋外の新鮮な空気を吸いながら、自分で選んだ食材を焼いて、熱々の出来たてを味わう。シンプルな調理でも、美味しく感じるはずだ。
だが、最高のバーベキューを楽しむためには、入念な準備と新しい発想が大切。
今回は、もっとバーベキューを楽しみたい方のために
・BBQの定番食材リスト
・これでワンランクアップ!変わり種食材
・盛り上がる!ごほうび食材
・下準備のヒントと調味料のアイデア
を紹介する。
本記事を読み終わる頃には、きっと、次にやってみたいバーベキューがイメージできているはず。新しい食材にもチャレンジして、バーベキューの世界を広げてほしい。
目次
BBQの定番食材リスト
ここではバーベキューのメニューを組み立てる際の助けとなるような、定番食材を紹介していく。肉、魚介、野菜のカテゴリーに分けているので、季節やシーン、参加するメンバーにあわせて、お好みの食材を選んでほしい。
肉類
バーベキューの主役ともいえる肉。種類、部位、味付け、焼き方など無限にバリエーションが広がる。どこまでも美味しさを追求できる、基本でありながら、奥深い食材だ!
牛肉
バーベキューには欠かせない牛肉。炭や薪の香りを生かして、シンプルな味付けで楽しむのもよい。直火焼きだからこその厚切りにして、塩やスパイスをすりこんだサーロインやロースを味わってほしい。また、脂身が少なめで食べやすいヒレ、タレにこだわったカルビ、さっぱりとしたタンも欠かせない。
豚肉
牛肉よりもリーズナブルなので、複数人のバーベキューでは大活躍の豚肉。前の晩から漬け込んだスペアリブを豪快に焼き上げたり、ロースをシンプルな味付けで調理するのもおすすめ。豚肉は手に入りやすく、鮮度のよいものが多いので、香ばしく焼くだけで、肉そのものの美味しさを堪能できる。
鶏肉
鶏肉は柔らかく食べやすいため、子どもに人気が高い。串打ちして焼き鳥にするのも食べやすくてよい。ジューシーなモモ、バーベキューならではの香ばしさがたまらない手羽先、さっぱり食べたいヘルシーなむね肉など、部位によってさまざまな味を楽しめる。下味をつけてタンドリーチキンもおすすめ。ピタパンに挟んでサンドイッチにしたり、サラダに加えるのもいい。
羊肉
スパイスをたっぷり使ったラムチョップが登場したなら、盛り上がること間違いなし。タイムやローズマリーなどのハーブとあわせて、骨付き肉を豪快に味わおう。ロースは癖のないラムを薄切りにして、ジンギスカンや焼肉のタレとあわせると、白米にぴったり。
加工肉
バーベキューに欠かせないのは、大ぶりのソーセージ。そして厚切りのベーコン、ハム。直火の香ばしさで、定番のアイテムなのにいつもと違う美味しさが味わえる。バゲットに好きな具を挟んでサンドイッチを作るのも、食べやすくておすすめ。
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きたるべきバーベキューに備えて、お肉の通販を利用するのもおすすめ。1997年創業の「ミートガイ」は、スーパーでは手に入らないお肉・安心安全なお肉を、年中無休で365日お届け。自社工場で製造するオリジナルのソーセージなども、すべて無添加。
魚介類(シーフード)
シーフードはあっさり食べられると人気だ。家庭では調理しにくい殻付きの貝や、大きな魚介、旬の食材を楽しもう。バーベキュー会場の近くで手に入る新鮮な魚介を焼くのもいい。
また、魚介類はアレルギーのある方や苦手な方も多いジャンルなので、事前に参加メンバーに確認するのをお忘れなく。
エビ
新鮮なエビは殻ごと焼くのが手軽でおすすめ。手に入りやすいブラックタイガーは大きくて扱いやすい。車エビも甘くて濃厚で人気。シンプルな塩焼きもいいが、ニンニクやハーブで下味をつけてガーリックシュリンプにすると、ビールにぴったりの一品になる。
イカ
お手頃価格が嬉しいイカは、焼くことで甘みが増す。そして何より焼いているときの香りもたまらない。丸ごと姿焼きや、輪切りで焼くなど、人数に応じてカットするとよい。スルメイカは焼いても柔らかく、焼きイカにおすすめ。しょうゆダレ、焼肉タレなどで下味を。一夜干しのイカも手軽でおすすめ。
貝類
貝は、バーベキューではぜひ殻のまま焼いて味わいたい。基本、殻が開いたらしょうゆを垂らすだけで、至福の味わいに。ホタテはしょうゆとバター焼きに、ムール貝はスキレットなどで白ワイン蒸しもいい。冬なら牡蛎、春ならハマグリ、夏にはサザエやジャンボあさりなど、季節を感じられる選び方も楽しい。
サーモン
バーベキューでおすすめの魚は、何といってもサーモン。子どもにも大人気だ。塩コショウのシンプルな味付けでも、直火で皮がパリッと焼け、炭や薪のよい香りが加わるだけでご馳走に。切り身とキノコ、玉ねぎ、バターを入れてホイルで焼くのもいい。大人数なら思い切って半身サイズで豪快に!
野菜
バーベキューを支える野菜選びも、重要なポイントだ。季節や場所にあわせて、新鮮な野菜を選んでほしい。また定番の野菜でも、焼き方や下味などを工夫することで、主役級の美味しさを引き出すこともできる。ぜひ、お好みでセレクトして。
玉ねぎ
年中どこでも手に入り、バーベキューに欠かせない玉ねぎ。厚めの輪切りが定番だが、つまようじを刺して崩れないように切る方法もある。また、丸ごとホイルに包んだり、皮付きのままじっくり焼くと、甘みが引き出され、ジューシーでトロトロの玉ねぎが味わえる。
ピーマン
種を取り除いてカットするのが一般的なピーマン。新鮮なピーマンが手に入ったら、ぜひ丸ごと焼いてみてほしい。ふっくらと焼き上がったピーマンは、種まで食べることができる。オリーブオイルなどを塗りながら焼くとさらに美味。
にんじん
1cmぐらいの厚さで、ななめ切りが定番。焦がさないように、じっくりと焼こう。あらかじめ下ゆでや電子レンジで加熱しておくと扱いやすい。バターと砂糖少しを加えて、ホイルで包んでグラッセにするのもあり。
じゃがいも
薄く輪切りにすると火が通りやすい。または網の片隅に、ホイルに包んだじゃがいもを置いて、じっくりと焼くのもいい。新じゃがなら、シンプルに塩で食べてほしいが、やっぱりバターものせたい。さらに塩辛を添えるのもおすすめ。
かぼちゃ
火が通りにくいかぼちゃは、薄切りスライスが定番。あらかじめさっと下ゆでしたり、レンジで加熱しておくと楽ちんだ。チーズによく合うので一緒にホイル包み焼きにするのもおすすめ。
キャベツ
そのまま食べても、焼いて食べても、蒸しても美味しいキャベツ。焼き鳥やソーセージの付け合わせになったり、焼きそばの具にもなってしまう。大きなくし切りにして、キャベツのステーキ風にすると満足度もアップ。
ブロッコリー
ブロッコリーは下ゆでしておくと便利。彩りもよく、崩れにくいので、大きく切って豪快に。ニンニクや油とよく合うので、アヒージョに入れるのもおすすめ。
パプリカ
サラダに生で入れても、焼いても美味しいパプリカは、赤、黄、緑とバーベキューの網をカラフルに華やかにしてくれる。肉厚で焦げにくく、苦味が少ないので、子どもにも人気。
ズッキーニ
ジューシーなズッキーニは、バーベキューでは欠かせない名脇役。輪切りにして焼いて、ほくほくとした食感を楽しんで。また、チーズとの相性も抜群なので、縦長にスライスして、ベーコンとあわせてホイル焼きにするのもおすすめ。
なす
じっくり直火で焼いたなすは、とろける美味しさ。バーベキューではスライスして焼くことが多いが、時には丸ごと焼いてみたり、半分に割ってチーズをのせたり、大きくカットしたりすることで主役級の美味しさが引き出せる。
ししとう
丸ごと焼きたいししとうは、ヘタを取り、破裂しないように爪楊枝などで穴をあけると安心。万願寺などの(辛くない)甘トウガラシも大きくて食べ応えがある。ぜひシンプルにしょうゆで。
長ネギ
炭火でじっくり焼くことで、甘みが増すネギ。秋から冬にかけての長ネギの美味しさは格別。串焼きにすると食べやすい。一本焼きで豚バラ肉を巻くなど、豪快な調理も盛り上がる。深谷ネギ、下仁田ネギなど、ちょっとぜいたくにご当地ネギを焼くと特別感が増す。
プチトマト
サラダの定番プチトマトだが、焼いても美味しい! 串焼きにすると転がりにくく、食べやすい。肉巻きやベーコン巻きのアレンジにもぴったり。
カブ
じっくりローストすると甘みが凝縮され、新たな美味しさに出合えるカブ。焦げ付きやすい食材なので、4等分などにしてホイルに包み、じっくり蒸し焼きにするのがおすすめだ。オリーブオイルと塩でいただく熱々のカブは絶品!
とうもろこし
とうもろこしは、ゆでて輪切りにして持っていくと、簡単に焼きとうもろこしができる。また、皮付きのまま焼くのもおすすめ。火の勢いが落ち着いた頃からバーベキューコンロの端のほうでじっくり焼こう。蒸し焼きのようになり、とってもジューシー。同様に、皮付きのベビーコーンも、食べやすくて人気。ぜひヒゲごと味わって。
ニンニク
バーベキューの味付けに欠かせないニンニク。下味としてだけでなく、ぜひニンニクを焼き、主役として味わってほしい。ホイルに包んで焼くとホクホクで美味しい。オイルで煮焼きしたり、そのままアヒージョにするのもいい。バゲットがあっという間になくなってしまう美味しさ。
キノコ類
キノコは、根元の石づきを取るだけで、簡単に焼けるのでとても便利。しいたけは裏返しにして網にのせ、岩塩などの粗めの塩をふる。バターを添えても美味しい。エリンギは丸ごとや半分に割いて大きめに。カロリーが低いキノコは、ダイエット中の人にも嬉しい。これから秋が深まると、道の駅などにとれたてのキノコが並ぶことも。ぜひチェックしてみて。
アスパラガス
根元近くの皮を軽くピーラーなどでむいてから、そのまま姿焼きに。すぐに火が通るので、粗めの岩塩を振るとちょっとしたスターターに。バターで炒めたり、肉やベーコンを巻くのも大人気。
枝豆
おつまみの定番の枝豆を、バーベキューでは、ゆでずに焼いてみよう。ゆでていない枝豆を、ホイルに入れて塩を振り蒸し焼きにしたり、お好みでごま油やオリーブオイル、ニンニクやスパイスを絡めても美味しい。冷凍の枝豆をスキレットで炒めるのもおすすめ。
しめの炭水化物
バーベキューの終盤、恋しくなるのは炭水化物。お腹はいっぱいのはずでも、バーベキューを幸せに締めくくるには欠かせない。網や鉄板で焼けるメニューを中心に紹介していくが、その前に、もし可能ならその場で白米を炊くというアイデアもおすすめしたい。
炊きたてのご飯
キャンプなら、ストウブやダッチオーブンなどの鉄鍋で、ご飯を炊いてはどうだろう。ムラなく熱が伝わる厚手の鉄鍋で炊く白米は、驚くほどの美味しさ。そして、炊きたてのご飯と焼肉は、誰もが認める最高の組み合わせ。焼肉丼、豚丼、焼き鳥丼に仕上げるのも至福だ。
焼きおにぎり
バーベキューで登場すると喜びの声が上がる焼きおにぎり。一見地味だが、ファンは多い。白米を握って焼くのもいいが、冷凍焼きおにぎりを網で温めるのもおすすめ。とにかく簡単で失敗がない。
また、つぶしたご飯を小判型にまるめて割り箸にさし、即席「五平餅」を作るのも楽しい。くるみだれやゴマだれを用意しておき、両面をこんがり焼いてからたれにくぐらせ、さらに香ばしく焦げ目をつければ、いい香りに食欲も倍増!
焼きそば・うどん
いつもの焼きそばや焼きうどんも、鉄板で焼き上げるだけで、美味しさが増す。残ってしまった野菜や具材も使って、豪快に作ろう。どんな食材でも失敗することがほとんどないのが嬉しいメニュー。
定番のソース味もいいが、ニンニクとオリーブオイルで炒めて塩味にするのも新鮮。大人数のバーベキューにはぜひおすすめしたい。
おもち
網で焼くおもちは格別だ。串焼きでしょうゆだれにしたり、切り餅の磯辺焼きもいい。寒い季節におすすめしたいのは、即席ぜんざい。レトルトの餡やぜんざいなどを温め、焼きたての香ばしいお餅といただく。体もぽかぽかになり、幸せな気持ちに満たされるはず。
バゲット
バーベキューセットに加えてほしいバゲット。軽く炙るだけで、サクッと香ばしくなる。溶かしたチーズをのせたり、ガーリックオイルに浸したり、ベーコンやソーセージを挟んでも美味しい。キノコやチキン、ムール貝やニンニクなど、バーベキューの好きな具材をのせて、ブルスケッタ風にするのもいい。
デザート
バーベキューの最後を飾るのは、スイーツ。残り火でゆっくりと、簡単に美味しく作ることができるデザートを紹介しよう。
マシュマロ
串に刺して炙り、お好みの焼き具合にマシュマロを育て上げることは、バーベキューでの楽しみのひとつ。さらに、炙ったマシュマロを、グラハムクラッカーなどのクッキーにのせ、チョコと挟むと「スモア」になる。大人も子どもも満足できる、バーベキューのシメにふさわしい王道スイーツだ。
りんご
ボリュームのある料理が続いた後に、優しい甘さが魅力の焼きりんご。ホイルに包んで焼くか、ダッチオーブンなどを使うとよい。バターやシナモンを加えてお好みで。ホットワインにもぴったり。穏やかなシメにふさわしい、お腹に優しいスイーツだ。
バナナ
バナナも焼くとおいしいフルーツの一つ。バナナの皮を片側だけむき、ボートのような形で網の上に置く。丸ごと1本を炭焼きにして、スプーンでこそげながら熱々をいただこう。ところどころに切れ込みを入れ、板チョコを挟んで焼くのもオススメだ。
さつまいも
ぬらしたキッチンペーパーや新聞紙とアルミホイルでさつまいもを包んで、火の勢いが落ち着いた炭のそばに置いておくだけで完成する焼き芋。低温でじっくり火を通すので、お芋はより甘く、まるでスイートポテト級の美味しさになる。コンロの片隅で、忘れられがちなので、焼き芋担当を決めておこう。
盛り上がること間違いなし!変わり種食材
バーベキューに新風を吹き込みたいなら、いつもと違う食材に挑戦してみてはいかが。初めての食材や、変わり種の食材、いつもと違う食べ方に、ワクワク・ドキドキしながら盛り上がろう。
餃子
みんなが大好きな餃子をバーベキューで食べよう!ホイルを使えば簡単に焼ける。さらに熱が通った餃子を網で焼けば、皮がサクサクっと香ばしくなり、いつもと違う餃子の食感に驚くはず。スキレットを使って、鉄鍋餃子気分もあり。
たけのこ
もし、朝掘りや、掘りたてのたけのこに出合ったなら、泥を落として、ぜひ皮付きのままグリルして。皮がパリパリになり、中まで火が通ったら、半分にカット。しょうゆをかけたり、マヨネーズやおかかとも相性よし。
鱧(はも)
インパクトのあるお取り寄せ食材として、おすすめしたいのは骨切り鱧。一匹をそのまま焼いてみよう。大人な雰囲気で、上品なバーベキューになるはず。
サンマ
サンマが旬を迎えたなら、ぜひ炭火で丸ごと焼いてほしい。脂が落ちて火柱が立ちやすいので、網の上で焼くのが難しそうなら、ホイルの上でじっくり火を通して、仕上げに直火で焼くのもよい。パリパリの皮とジューシーな身、すだちを搾ると……日本酒がすすんでしまう。焼き上がったサンマの身をほぐして、炊いたご飯と混ぜても美味。
マグロやブリのカマ
美味しくて大きくてインパクトがあるのに、安価に販売されることの多い、ブリやマグロのカマ。塩コショウして焼くだけで、立派なお酒のあてになる。バーベキューの後半では、ゆったりと、少しずつほぐしながらつまめる料理があると喜ばれる。
パドロン
スペインではビールのおつまみの定番でもあるパドロン。ししとうのような野菜で、最近は岩手県遠野産などの国産もある。ししとうと食べ比べてみたり、ピンチョス風にアレンジして、ワインにあわせて味わいたい。
ピザ
ピザ生地を用意しておくと、好きなものをのせてオリジナルピザが簡単に作れる。冷凍ピザをホイルに包んで焼くだけでも十分美味しい。はちみつ&チーズ、りんごやバナナなどフルーツをのせると、デザートがわりにもなる。
ナンやピタパン
ナンやピタパンはスパイシーな味付けの肉と相性ぴったり。生地から焼くのも楽しいが、冷凍されたものを焼くのもおすすめだ。ほぐしたチキン、ソーセージ、ウインナーなど、好きな具材をサンドして。レタスやトマトなど、生野菜もたっぷり加えてヘルシーに。
チーズ
バーベキューでのチーズは、ホイルに包んだり、小さなスキレットで焼いて、熱々を食べたい。チーズフォンデュのように、野菜やパン、クラッカーにつけて、少しずつゆっくりと楽しむのもいい。手に入りやすいカマンベール、濃厚なカチョカバロ、野菜と相性のよいラクレットは、焼くことで一層美味しくなるので、特におすすめ。
厚揚げ
バーベキューでは簡単に焼けるものが重宝する。なかでも厚揚げは、そのまま焼くだけで驚くほど美味しくなるおすすめ食材だ。直火で外側はカリッとなり、しょうゆをかけるとジュワー!チーズとあわせても美味しい。また厚揚げは、スーパーなどで地元の商品が手に入りやすいので、地場産を楽しみたい人にもおすすめ。
ワンランクアップ!ごほうび食材
普段の食卓ではお目にかかれない豪華な食材、バーベキューでも食べないような珍しい食材などを、思い切ってお取り寄せしてみてはいかが?いつものバーベキューがワンランクアップする、ごほうび食材をご紹介。
ほろほろ鳥
ほろほろ鳥は、鶏肉よりも身が締まり、さっぱりとした味わいが特徴。フレンチの定番食材だが、国産となるとかなり希少な食材だ。グルメな人も大満足できるバーベキューを目指してみよう。
岩手県花巻市にあるほろほろ鳥専門の「石黒農場」では、ほろほろ鳥の生肉や燻製、ほろほろ鳥の粗挽きウインナーなどが揃う。ソーセージセット(税込4,000円)など、ほろほろ鳥をたっぷり味わえる詰め合わせセットがおすすめ。
ジビエ
ジビエの旬は秋冬と思いがちだが、最近は獣害駆除の取り組みなどによって通年手に入る食材もある。鹿、イノシシ、熊、キジなど、野趣溢れるジビエは、アウトドアでの直火調理にぴったり。JAが取りまとめするお取り寄せなどもあるので、気になる産地からジビエを探してみるのもいい。
福岡・糸島に拠点を構える猟師集団「tracks(トラックス)」では、地元で獲れた野生肉の加工・流通・販売を行い、里山と食卓をつなぐことを使命にかかげている。ジビエBBQセット(税込8,430円)は、焼肉用のイノシシ肉(ロース・肩ロース・バラ・モモ・ウデから4パック、部位の指定は不可)の厚切りスライスと、仔イノシシ串5本をセットにした合計1㎏の豪華な内容だ。
「遠山ジビエ 肉のスズキヤ」は、信州の秘境と呼ばれる遠山郷にある、ジンギスカンと天然ジビエの専門店。なんと1957年創業だ!お取り寄せできる遠山ジビエBBQセット(税込4,980円)は、天然のイノシシや鹿、熊肉に、創業以来の秘伝タレで下味をつけている。解凍してすぐに焼けるので、ジビエ初心者におすすめ。
ご当地食材セット
今回のバーベキューは〇〇県!と決めて、ご当地食材セットをお取り寄せするのも楽しい。生産者から産地直送で届けられる「食べチョク」(https://www.tabechoku.com/)などで発掘してみてはいかが?珍しい肉、ブランド牛、地元ならではの珍しい野菜など、思いがけないバーベキューメニューに出合えるかもしれない。
こちらは高知県からのご当地バーベキューセット(税込4,752円)。身が締まった「土佐はちきん地鶏」のモモ&ムネ肉計1kgと、地元の季節の野菜がセットになっている。高知県のアンテナショップからお取り寄せできる。サイトには数量限定の幻のあか牛や、旬の果物なども揃う。
下準備のヒントと調味料のアイデア
食材はどのくらい必要?
買い出しにあたり、悩むのが食材の量。メインとなる肉は、大人1人につき200~300gが目安といわれている。メインとなる食材は、全員が気兼ねなくお代わりできる前提で、少し多めに用意しておくほうが楽しめる。逆に、野菜などのサブ食材は少なめでもOK!
食材の予算は、事前に地元スーパーなどで購入するなら1人1,000~2,000円が目安。BBQサイトやキャンプ場で食材を調達する場合は、割高になるので注意しよう。
下準備のヒント
食材が揃ったなら、下準備にとりかかろう。事前にカットしたり、下味をつけておくだけで、バーベキューは一層美味しくなる。
肉・魚類
切り分けて、下味をつけておくだけで美味しさは格段にアップする。現地でみんなで調理するのも楽しいが、火起こしが終わったらすぐに焼き始められるようにいくつか用意しておくと焦らなくてよい。
また、スペアリブやカルビ、ラムチョップなど、下味で美味しくなるものは、ぜひじっくりと漬け込もう。移動時には、ジッパー付きビニール袋や食品保存容器に分けて、クーラーボックスへ。保冷はしっかりと。
野菜
にんじんやかぼちゃなど、火が通りにくく硬いものは、軽くゆでておくと焼きやすい。なすやじゃがいも、キノコなど、アクが出たり変色しやすいものは現地でカットしよう。米は水を注ぐだけで炊き始められる無洗米がおすすめ。
調味料のアイデア
調味料を工夫すると、素材の味そのものを楽しむ調理から、エスニックなど世界の料理まで、幅広い味わいを楽しめる。ベーシックな調味料から工夫するだけで、バーベキューの幅は広がる。基本の調味料を用意したなら、後は自由に楽しみながらアレンジしてほしい。
塩、コショウ、しょうゆ、ウスターソース、マスタード、レモン
ポン酢、BBQや焼肉ソース、ナンプラー、柚子胡椒、かんずり、キムチ、わさび、ホースラディッシュ、ネギ、みょうが、パクチー
必須:塩、コショウ、しょうゆ、ウスターソース、マスタード、レモン
絶対に忘れちゃいけないのは塩。粗い岩塩や、海水塩、藻塩やハーブソルトなど、数種類用意してもよい。お土産でいただくことも多い各地の塩を、ここぞとばかりに味比べするのも楽しい。さらにコショウとしょうゆがあれば、大抵のバーベキューはなんとかなる。
そのほかに、ウスターソースやマスタードがあると、洋風なメニューまでぐっと幅が広がる。そして、ほぼすべての食材と相性がよいレモンは、参加者それぞれが自由に使えるよう、多めに用意しておくと喜ばれる。
みんなが喜ぶ:ポン酢、BBQソースや焼肉のタレ
お肉を美味しくいただくために、こだわりのソースや、試してみたいものをいくつか持参しよう。BBQソースや焼肉のタレは下味にも使えて便利。ポン酢も、さっぱりと食べたいときにあると嬉しい。
ここで一つおすすめを。「東洋のじんたれ」は、北海道にある東洋肉店がオリジナルで作るジンギスカンのタレ。
宗谷海峡の海水からつくる「宗谷の塩」を使用し、コチュジャンの辛みをピリッと効かせたフルーティーな甘口のたれは、羊肉にぴったり。豚肉・鶏肉なども美味しくいただけるので、1本持っておいて損はない。
BBQに遊びゴコロを:ご当地瓶もの
日本各地の特産品ショップは、「ご当地瓶もの」の宝庫。ピリ辛のおつまみ味噌や、こだわりのオイスターソース、昔ながらの発酵調味料や進化系調味料が百花繚乱だ。旅先でのバーベキューなら、お土産選びの参考に、いろいろ買って試してみるのも楽しい。
BBQを極める:ナンプラー、柚子胡椒、かんずり、キムチ
ナンプラーなどの魚醤系は肉料理に加えるとエスニックな味わいに。柚子胡椒やかんずりなどの辛味系を添えて食べると、飽きずにさっぱりといただける。箸休めにも嬉しいキムチは、サムギョプサル風や豚キムチ風などにアレンジできる。
BBQをランクアップ:わさび、ホースラディッシュ、ネギ、みょうが、パクチー
わさびやホースラディッシュは、牛肉にぴったり。ホースラディッシュは瓶詰めやチューブタイプがあるが、山わさびとして国産品が販売されていることも。ネギやみょうがといった薬味があると、味の変化が楽しめ、さらに食がすすむ。
また、エスニックが好きな方におすすめしたいのがパクチー。いつものBBQがひと味ちがった大人の味になること請け合いだ。
バーベキューコンロ&グリル、そろそろ新しいものがほしい?
バーベキューコンロもいろいろと進化を遂げている。スタンダードなタイプに加えて、テーブルを囲みながらゆったり楽しめる卓上タイプを買い足したり、本格的なアウトドアに目覚めたなら、焚き火台タイプに買い替えるのもいいだろう。
ガス・電気タイプや使い捨てタイプなど、使うシーンや片付けの煩雑さなども鑑みて、手持ちのコンロを見直してみると、もっとバーベキューライフが快適になるかもしれない。
バーベキューには「火起こし器」があると便利
バーベキューなどで炭火を使う場合は、市販の「火起こし器」を活用したい。火起こし器とは金属でできた筒形の器具で、中に炭を入れて着火すると、下に空いた穴から酸素が効率的に取り込まれ、簡単に火を起こせるという優れもの。火起こしに不慣れな初心者にとって、ありがたいアイテムだ。
キャプテンスタッグ 大型火消しつぼ 火起し器セット
火消しつぼの中に火起こし器が収納されたタイプ。起こした炭をそのままキープし、必要なときにコンロに移すことができる。コンパクトに収納できるのが嬉しい。9,350円(税込)。
ちょっとの工夫で最高のバーベキューを!
テーマを決めたり、いつもと違う工夫をするだけで、バーベキューの世界は無限に広がる。まずは基本食材を用意して、さらには仲間とアイデアを出し合って、新しい食材の組み合わせにも挑戦してみてほしい。
美味しい!すごい!と一緒に楽しめたなら、きっとそれは最高のバーベキュー。野菜の旬が巡るように、二度と同じバーベキューはない。いつだって、美味しく進化しているのだ。
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