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クルリとしたつぶらな目に柔らかな毛並み。愛くるしい表情ながらマイペースな性格。猫は多くの人を魅了する。
一般社団法人ペットフード協会が実施している全国犬猫飼育実態調査によると、令和3(2021)年の猫の推計飼育数は約895万頭で、犬の推計飼育数(約710万頭)を大きく超えている。猫カフェなども全国的に増えており、猫は、昔も今も日本人とともに暮らし、多くの癒やしを与えてきた、愛すべき存在だ。
日本に限らず、世界中で愛されている猫には「猫の日」という記念日があるのをご存じだろうか。実は、世界的な「世界猫の日」があるのだが、多くの国で独自の猫の日が設けられている。
今回は、猫と猫を愛する人たちにとって重要な猫の日について紹介していく。
目次
8月8日は世界猫の日
世界的に定められている世界猫の日は8月8日だ。動物愛護団体である国際動物福祉基金(International Fund for Animal Welfare:IFAW)が2002年に「International Cat Day」としている。世界猫の日は人間と猫の友情を深めあうとともに、猫に安全な生活を提供することを誓う日である。
各国でも「World Cat Day」といわれている記念日はほかにもある。2月17日や3月1日などだ。クリスマスのように宗教的な由縁もなく、夏至・冬至のような特別な日でもない。日付を気にすることよりも、猫を大事にする日があるということを知るだけでもよいかもしれない。
日本の猫の日
日本では2月22日が猫の日だ。これは1987年に愛猫家たちが集った「猫の日実行委員会」と一般社団法人ペットフード協会が制定した日である。2月22日である理由は「222」が「ニャン・ニャン・ニャン」と猫の鳴き声に近いことから、語呂合わせで決められたという。
2月22日には各地で猫に関するイベントやキャンペーンが行われている。ペットショップやほかのショップでも限定グッズを販売しており、日本では8月8日より2月22日のほうが猫の日としては一般的だ。
東京都千代田区では、猫の日である2月22日に近い週末に「ちよだ猫まつり」が開催されている。2011年から「猫の殺処分ゼロ」を実現している千代田区と「一般財団法人ちよだニャンとなる会」が共同で開催するチャリティーイベントだ。
ちよだ猫まつりでは、保護した猫の譲渡会やコンサート、トークイベント、猫のグッズ販売などさまざまな企画が行われており、収益は飼い主のいない猫の治療費に充てられる。2020年には15,000人が来場した猫の一大イベントだ。
また、京王百貨店新宿店でも「ねこフェスティバル」が開かれ、2020年は2月6日(木)〜25日(火)まで猫グッズの販売や写真展が行われた。2月22日(土)・23日(日・祝)には保護猫譲渡会も開かれ、殺処分の減少に取り組んでいる。
ここで紹介した以外にも、猫の日にはほかにも各地でイベントやキャンペーンが開かれている。猫の日ならではのイベントやキャンペーンに参加してみると、さらに猫の魅力を感じられる1日になるだろう。
世界各地の猫の日
海外でも猫の日は定められているのだろうか。調べてみると、先に述べた世界猫の日とは別に、各国の歴史や文化に基づいた独自の猫の日があった。
アメリカの猫の日
アメリカでは10月29日が猫の日。また、猫の保護活動を行っている「Alley Cat Allies」で提唱している10月16日の「National Feral Cat Day」も多くのアメリカ国民に知られている猫の日だ。
さらに、6月4日は「猫とハグする日」、8月17日は「黒猫感謝の日」と、アメリカでは猫にまつわる記念日が多く存在している。動物愛護への意識が高いアメリカならではといえるだろう。
そんなアメリカに、6本指の猫に会える観光地があることはご存じだろうか。フロリダにある「アーネスト・ヘミングウェイホーム&ミュージアム」には40匹~50匹ほどの猫が飼われており、敷地内で猫の姿を楽しむことができる。
通常、猫の指は前脚が5本、後脚が4本だが、アーネストヘミングウェイホーム&ミュージアムの猫は半数ほどが6本指なのだ。ヘミングウェイの生涯や作品に思いをはせつつ、個性的な猫と戯れる時間を過ごせる魅力的なミュージアムである。
ロシアの猫の日
ロシアでは3月1日を猫の日として制定。ペットを飼っている人のうち半数以上の人が猫を飼っているともいわれるほど猫の飼育数が多い国だ。猫の日には猫のいたずらを許したりと、猫への愛情を示しているという。
実はロシアでは、猫は博物館に住みつくことが許されるほど人気がある。モスクワにある「ブルガーコフの家博物館」では猫は最上級のおもてなしを受けているし、「エルミタージュ美術館」でも猫は欠かせない動物として独自の記念日が設けられているほど。愛猫家たちはロシアに行けば、至る所にいる猫に魅了されるはずだ。
イタリアの猫の日
イタリアでは2月17日が猫の日だ。イタリアの雑誌「Tuttogatto」の読者投票によって決められ、1990年から毎年祝われている。ヨーロッパではこの2月17日を猫の日としている国が多く、「国際猫の日」としても認知されている。
イタリアを含むヨーロッパでは、中世に猫は、悪魔の化身だと考えられていたが、その後ネズミを狩る役割として生活に欠かせない動物となっていった。人気の観光スポット「アルジェンティーナ神殿跡」では、保護された猫が思い思いに過ごしていて、観光客にも人気だそうだ。
台湾の猫の日
台湾では「愛猫族連誼会」の投票によって4月4日が猫の日に制定されている。台湾でも猫は人気の動物。台北北部にある「猴硐(ホウトン)」は「猫村」とも呼ばれ、地元の人や観光客から大人気のスポットだ。
猴硐は2010年に猫好きの写真家が取り上げたことから人気に火がついた。今では約300匹の猫が街なかに住んでおり、運が良ければ猴硐駅に降り立った瞬間から猫を見ることができるだろう。
猫カフェが多く、道路標識や橋にも猫をあしらい、猫ちょうちん祭りも開かれた猴硐は、猫村と呼ぶにふさわしいほど猫と共に生きる街だ。街なかで気ままに過ごす猫に会いに行ってみてはいかがだろうか。
猫への感謝と愛情を注ぐ日に
世界各国や団体によって猫の日はさまざまだが、猫への愛情を注ぎ、感謝の気持ちを持つ日であることは共通している。今でも捨て猫や猫の健康問題などはあり、今回紹介した観光地でもこれらの問題に取り組んでいる地域は多い。
猫の日はイベントに参加して猫への理解を深めたり、猫の好きな物を買ってあげたりと、猫への愛情を注ぐ1日にしてみてはいかがだろうか。
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